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FXコラム

2019.05.13

今週のドル円相場テクニカル分析

著者:為替相場研究会主宰


Ⅲ.今週のドル円相場テクニカル分析

https://www.pro-fx.info/ef/190512-22.gif

前週の当欄は以下の様にまとめた

*******前週のまとめ**********

年初来高値112.40(4月24日)を示現して以降、ドルは上値を切り下げながら、下落している。

ドルを支持する複数のテクニカル・ポイントが110.80近辺に存在するが、同水準を試す展開を予測する。

110.70がブレイクされた場合は、109円台後半もありえるか。

ただし、110.70~90が崩れない様であれば、112.00程度まで反発する可能性もある。

予測レンジ:109.70~111.85

***********************

前週はギャップ(前々週末の終値111.00[111.07]~前週高値110.96)を作って109.47まで下落した。

目先の焦点は、上値圏においてはギャップを埋められるかどうか、
下値圏においては前週の安値109.47を下回るかどうかにある。

週半ば以降の下値テストは2回共、109.47で止まったため、
下値圏ではドルが底堅さを見せた感もあるが、
ドルが本格的に地合いを回復するまでには時間がかかると見られる。

当欄の冒頭で述べた様に、目先の上値圏における焦点はギャップを埋めるかどうかにあるが、
ギャップ埋めだけに止まる様であれば、ドルは再び軟化する可能性が高い。

市場が中立となるためには、111円台半ばをブレイクする必要がある。

この先ドルが年初来高値112.40(4月24日)をブレイクする様であれば、
昨年最高値114.55(10月4日)からの抵抗線R(前週末112.60前後)を試す展開もありえるが、
現時点ではそこは相当に高いハードルになった感は否めない。

以下では、主なドルの●弱気要因と〇強気要因を挙げた。

●弱気要因

(1)週足でのギャップがあいている。

日単位のギャップ開きも稀であることに照らせば、
週単位でのギャップ開きはドルに強い下方圧力がかかっていることを示唆している。

(2)ギャップダウンした週初に110.96迄戻ったが、それが前週の戻り高値となった。

翌日(7日)の戻り高値は110.85であり、それ以降は上値を切り下げている。

つまり、本来のテクニカル・サポート水準が集まっていた110.70~90で上値を抑えられた格好で、
ギャップ(110.96~111.00[111.07])を埋める以前に壁が出来てしまったことになる。

(3)仮にショートカバーを巻き込んでドルが反発したとしても、
ギャップ埋めだけで上昇エネルギーを使い果たす可能性が高く、
111円台では息切れすると見られる。

(4)3月下旬以降に高まったドル高機運は、昨年の最高値114.55(10月4日)を
起点とする抵抗線R(前週末112.60前後)によって抑え込まれている。

年初来高値は112.40(4月24日)だが、その後はドルの上値が切り下がり、
結果的に前週のドル急落を招いている。

(5)2週連続で週足一目の雲の中に入り込んだ後、前週はザラ場ながら雲の下に突入しており、
ドル売りの時間帯が続く可能性が高まった。

(6)前週から、三役逆転(日足<雲、遅行線<26日前の日足、転換線<基準線)が始まっている。

〇ドルの強気要因

(A)前週に9日間RSIは16%台まで低下した後、週末に24%台まで戻しているが、
依然として低い状態が続いている。・・・ショートカバーに注意。

(B)前週中のドル安値は109.47だが、2日連続で同安値だったため、
109円半ばが当面の安値として意識されやすい。

(C)2016年の最安値99円からの支持線が108円台前半に位置する。

(D)フィボナッチ水準の109.22(38.2%戻し、104.10~112.40:年初来高値)、
108.25(50%戻し、同値幅)が存在する。

主なドルの強弱要因は上の通りだが、素直に見れば、ドルの下方リスクが高い。

以上から、今週は以下の様にまとめた。

*******今週のまとめ***********

前週はギャップダウンで開けたが、週末までギャップが埋まらないという稀な状況が出現した。

この先もギャップ埋めの可能性は残るが、ドルの拠り所となるテクニカル要因が少なく、
かつそれらはストロング・サポートとは言えない。

その一方、上値の重さや続落を示唆するテクニカル要因が多く、かつそれらの持つ重みは大きい。

ドルの戻りはショート・カバー中心で、上値は限定されると予測する。

予測レンジ:108.30~111.20

************************

**ドルのネガティヴ要因(以下、上記弱気要因と一部重複)

(1)昨年12月まで上昇基調にあった100日MA(前週末110.56)の下降が継続。

ドルが終値で同MAを超えられない様であれば、ダウンサイド・リスクが高まる。

(2)100日MAと200日MA(同111.49)がデッドクロスしているため、中長期的にドルの先安感がある。

(3)25日MA(同111.38)の下降が顕著となる中、100日MAに近づきある。

(4)抵抗線R(日足チャート)が112.60前後まで降りてきた。

(5)滅多に見られない週足でのギャップがあいている。

日単位でのギャップが稀であることに照らせば、週単位でのギャップはドルに強い下方圧力がかかっていることを示唆している。

(6)ギャップダウンした週初に110.96迄戻ったが、それが前週の戻り高値となった。

翌日(7日)の戻り高値は110.85であり、それ以降は上値を切り下げている。

前々週末時点でテクニカル・サポート水準が集まっていた110.70~90で上値を抑えられた格好で、
ギャップ(110.96~111.10)を埋める以前に壁が出来た格好。

(7)ショートカバーを巻き込んでドルが反発したとしても、
ギャップ埋めだけで上昇エネルギーを使い果たすと見られ、111円台では息切れする可能性が高い。

(8)週足が2週連続で週足一目の雲の中に入り込んだ後、前週は雲の下に突入しており、
ドル売りの時間帯が続く可能性が高い。

(9)前週から、三役逆転(日足<雲、遅行線<26日前の日足、転換線<基準線)が始まっている。

**ドルのポジティヴ要因

(1)前週に9日間RSIは16%台まで低下した後、週末に24%台まで戻しているが、
依然として低い状態が続いている。・・・ショート・カバー要因

(2)前週中のドル安値は109.47だが、2日連続で同安値だったため、
109円半ばが当面の安値として意識されやすい。
・・・109.55は週一目の雲の下限、終値では抜けていない。

(3)2016年の最安値99円からの支持線が108円台前半に位置する。

(4)フィボナッチ水準の109.22(38.2%戻し、104.10~112.40:年初来高値)、
108.25(50%戻し、同値幅)が存在する。

Ⅳ.チャートポイント

**レジスタンス
110.29(前週末の一目雲の下限)
110.56(同100日MA)
110.96(前週の高値)
111.10(5月3日の終値・・・・・110.96~111.10がギャップ)
111.38(前週末の25日MA)
111.56(同200日MA)
111.60前後(暫定支持線TSが抵抗線化)
112.00(心理的に抵抗水準として意識される可能性がある)
112.40(年初来高値、「昨年最高値114.55→年初来安値104.10」の76.4%戻し112.08近辺)
112.65前後(日足チャート上の抵抗線R)
113.71(12月13日の高値)
114.03(11月28日)
114.21(11月21日の高値)
*114.55(10月4日の高値)
*114.73(昨年11月6日の高値)
**115.00(昨年11月以降の展開で意識された強い心理的水準)

**サポート
109.47(5月9・10日の安値)
109.55(週一目の雲の下限)
109.22(38.2%戻し、104.10~112.40)
108.49(1月31日安値)
108.25(50%戻し、104.10~112.40)
108円台前半前後(長期支持線S、週足チャート)
107.99(1月14日
*105.00(サイコロジカル)
*104.10(1月3日の安値)

Ⅴ.今週のポイントとストラテジー・アイディア

●今週の注目材料

*米中追加関税発動を巡っての騒動は、両者が一旦、鉾を収めた形となったが、ドルの戻りが弱かった。

ギャップ埋めがあるかどうかが注目される。

*12週ぶりにIMMの投機的円売りポジションが前週比減少

5月7日時点の同ポジションが91,717枚と、その前の週の99,599枚から減少。

7日以降に減少しているハズだが、依然として高水準にあると見られ、ドル下落要因。

*米財務省「為替政策報告書」
・例年であれば、この時点で発表されているはずだが、依然として発表されていない。

日米通商協議との関係で意図的に遅らせている可能性もある。

昨年の報告書では、過去20年の平均値と比べ、25%近くも円安である点が指摘されている。

・日米通商協議
参院選後に先送りされる見通しだが、米中協議が縺れているため、行方は不透明。

ムニューシン財務長官は協議に「為替条項」を取り入れると主張している。

聞き飽きた発言だが、タイミング次第ではドル円の大きな下振れリスクに。

*FRB関連
・パウエル議長のやや「物価に強気」な発言と他のFRB要人発言とが食い違う。

前々週のクラリダ副議長、エバンス・シカゴ連銀総裁などに加えて、
ウィリアムズNY連銀総裁も「インフレ圧力を示す兆候は見られない」と発言。

FRBは総体的にハト派化している。

*欧州関連
・ブレグジット問題:EUでは10月末まで期限延長を決めているが、
依然として先行きが不透明であり、もはや市場が食傷気味となっている。

英国内地方選で、与党保守党が大敗。

国民再投票があるとすれば、EU残留が濃厚に。

ブレグジット関連では2週間後の欧州議会選に注目。

・ユーロ圏の景気減速感が強まっている。
ユーロが節目の1.12(対ドル)を超えているため、目先では直近最高値の1.1264(5月1日)に注目。

引き続き、ユーロ圏経済指標には常に要注目。

ドイツ経済が減速しているため、ドイツの経済指標に要注目!

***ストラテジー・アイディア

*中期ドル円相場の基本認識
(1)FRBは、コアPCEデフレーターが2%近傍で推移している限りは、
「忍耐強く、状況を見つめる」という認識である・・・年内の米利上げがほぼなくなった。

(2)日銀は長期金融緩和の副作用と物価安定とのディレンマに陥っている。

つまり、過去5年間で見られた様な、
「日米金融政策の逆行性(日米金利格差の拡大)→ドル高円安」という構図が復活するのは難しいか。

●ドル円
*ドル売りを推奨

https://www.pro-fx.info/ef/190512-23.gif

*ドル売り推奨の理由

・一目の三役逆転が出現

・長期トライアングルが先端に近づいている一方、上昇5波が終了した可能性が高い。
(週足チャートのグリーン矢印)

・支持水準と見られた110.70~90が強い抵抗水準となる可能性がある。

その場合、ギャップ埋めを達成できず、ドル一段安につながりやすい。

・Daily Pivotの第一抵抗値が日々の抵抗水準として完全に機能する一方、
Weekly Pivot(111.33 :前々週のHi.Lo.Clsベース)を超えていない(前週の高値は110.96)。

積極的ドル売り水準:110.25~55
コンサーバティヴドル売り水準:110.80~111.10

注)利食い・損切りは個人のトレーディング・スタイルやトレーディング・スパンが異なるため、特に推奨水準はありません。

推奨水準はピボットなどのテクニカル水準に調整を加えたものです。

推奨水準は単なる筆者の分析結果であり、その水準での取引を勧めるものではありません。

投資の最終判断は自己責任で行ってください。

以上

為替相場研究会主宰

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