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FXコラム

2019.07.01

今週のドル円相場テクニカル分析

著者:為替相場研究会主宰


Ⅲ.今週のドル円相場テクニカル分析

https://www.pro-fx.info/ef/190630-2.gif

前週の当欄のまとめは、

「下降チャンネルTR1-TR2の中で、下落・調整・下落という形で、
ベアリッシュ・パターン(フラッグ調整を挟んでの下落)が機能しているため、
相場が大きく加熱している感はない。

従って、この先も同パターンが続く可能性が高いため、ドルの下値を試す展開が続くと見る。

ただ、既に短期RSIが危険水準に到達しているため、
ドルが急落する様な展開となった場合は調整(反発)が生じやすい。

もっとも、その場合でも、ドルの反発は調整(フラッグ又はペナント形成)の可能性が高く、
108.80を超えない限りは、短期トレンドに著変はないと見る」
とした。

その上で、予測レンジを105.50~108.80に置いた。

実際の相場は週前半に106.78を付けた後、週後半に108.16まで反発し、107.95近辺での越週となった。

G20というイベントを控えての週だったためが、実相は見えないが、
「安値更新→調整」という5月以降の展開が継続しているという印象を受けた。

5月以降の展開では、ベアリッシュ・フラッグ(ドルの下落パターン)を伴って、
ドルが下降チャンネルTR1-TR2の中で整然と下落してきた。

こうした中、前週の高値がTR1に極めて接近しているため、
今週はTR1-TR2が崩れるかどうかに注目しておく必要がある。

以下で、主要なドルのネガティヴ要因とポジティヴ要因を挙げながら、
より中期的な予測も含めて考えてみたい。

●ドルの主なネガティヴ要因

(1)下降チャンネルがTR1-TR2機能している
前週の高値108.16を付けた時点のTR1は108.20だった。

(2)抵抗線TR1の直ぐ上に25日MA(前週末108.31)が走っているため、
今週も両線が厳しい抵抗線として機能する可能性が高い。

(3)TR1-TR2の中でベアリッシュ・フラグが出現しており、
「下落・調整・安値更新・調整・安値更新」のパターンが機能している

(4)今週の一目の雲は110円台前半~109円半ばに垂れ込めているため、
遠隔的にドルの上値を抑えている

(5)現在100日MA(前週末100.32)と200日MA(111.05)はデッドクロスしているが、
いずれの線も下降し続けており、ドルの先安感が強い。

(6)5月3日にスポット終値は基準線を下回ったが、それ以降一度も基準線を上回っていない。

前週末時点の基準線は108.35に位置するが、前述(2)との関係を考慮すると、
目先でドルが苦戦する可能性が高い。

○ドルの主なポジティヴ要因

(A)ドルの下降パターンであるベアリッシュ・フラッグ自体は
「調整の横這い・一時的な反発」を示すが、
この時間帯を消化するには通常1~2週間を要するため、
今週は揉み合い(or保ち合い)、あるいはドルがやや上昇する可能性がある。

但し、場合によっては、今週前半で調整を終了する可能性もあり、
調整後にドルが下落(安値更新)という可能性もありえる。

その場合、前週の最安値106.78を試す展開が見込まれる。

(B)相場が上振れした場合、下降チャンネルTR1-TR2を抜くことになるが、
その際に108.80をブレイクする様であれば、ベアリッシュ・フラッグのパターンが崩れるため、
111円割れ(5月4日)以降のドル安トレンドに大幅な調整が起こる可能性もある。

ちなみに、108.80は6月11日の高値だが、ここがブレイクされると、
フラッグの連続性が壊れるためである。・・・ストラテジー・アイディア参考図

(C)年初から形成されたダブルトップ・フォーメーションの目標値107.00に到達しているため、
このフォーメーションの役割が終わりつつある。・・・ストラテジー・アイディアで詳述

これらをまとめると、今週の相場は(イ)下落・調整・下落・・・という連続パターンが継続するか、
(ロ)あるいはそれが終焉するか、ザックリと二つに大別することができる。

具体的に言えば、次の様になるかである。

(イ)であるとすれば、前述フラッグ3(日足チャート上のグリーンの一番下の囲み)の最高値108.80を抜かず、
今週は揉み合い(保ち合い)相場となる。

もっとも、下降チャンネルの上限TR1は前週末時点で108.10まで下降しているため、
ここを上抜ければ、下降チャンネルTR1-TR2はブレイクされることになり、
これまでの様な綺麗なトレン下降トレンドは歪むことになる。

(ロ)であるとすれば、108.80を上抜き、一連のベアリシュフラグの下降パターンは終焉することになる。

その場合は、「年初来高値112.40→直近最安値106.78」の半値戻し109円半ば
(正確には109.59)までの反発する可能性がある。

以上から今週は以下の様にまとめた

*******今週のまとめ*******

中期抵抗線TR1を中心に据えて考えると、今週は極めて重要な週となる。

年初来高値112.40を起点とする中期抵抗線TR1は強い抵抗線であり、
同線とその平行線TR2とで下降チャンネルを形成してきた。

今週中にTR1がブレイクされ、中期下降チャンネルが途絶える可能性もある。

もっとも、TR1がブレイクされたとしても、
108.80を上抜かない限りはベアリッシュ・フラッグが継続する。

従って、今週の予測の基本は、107台前半~108円台前半での揉み合い相場に置いている。

仮に108.80を上抜く様であれば、109円台乗せもありえるが、
終値で109円台に乗らない限りは相場は現状の下降トレンドが継続すると予測する。

逆に、TR1と25日MAが重なる108.10~108.30は強い抵抗水準であり、
同水準を上抜けない場合は、週後半~来週に直近106.78が試されることになろう。

予測レンジ:105.50~108.80

*********************

**ドルのネガティヴ要因(上記弱気要因と一部重複)

(1)100日MA(前週末110.32)と200日MA(同111.05)がデッドクロスしているため、中長期的にドルに先安感がある。

(2)25日MA(同108.31)が100日MAとデッドクロスしている。

(3)抵抗線R(日足チャート)が112円台前半まで降りてきたため、中・長期的にドルの下方リスクが強まっている。

(4)三役逆転(日足<雲、遅行線<26日前の日足、転換線<基準線)の状態が続いている。

(5)年初来高値112.40(4月24日)を起点とする抵抗線TR1(前週末108.10前後)が機能している状態で、
ドルの中期的先安感が払拭されていない。

(6)TR1が機能する中、同線とその平行線TR2とで、下降チャンネルTR1-TR2(前週末106.00前後)が形成されている。

TR2は今週、105円半ばまで下方に伸びているため、下値余地が深い。

ちなみに、25日MAとTR1がほぼ同じ水準で下降しているが、これらがドルの上値を抑えている。

(7)ドルの強い支持水準であった109.00~109.15が短期の抵抗水準となる可能性が高い。

(8)下降のコンティニュエーション・パターンであるベアリッシュ・フラッグが出現している。

(9)長期支持線S(週足チャート)が抵抗線化しつつある。

**ドルのポジティヴ要因
(1)年初から形成されたダブルトップ・フォーメーションの目標値107.00に到達しているため、
このフォーメーションの役割が終わりつつある。・・・ストラテジー・アイディアで詳述

(2)9日間RSIがモメンタム線を抜き、相場がニュートラルに入った可能性が高いため、
ドルの下方圧力が後退しつつある。

(3)スポットが転換線を抜いているため、上振れの可能性がある。

Ⅳ.チャートポイント

**レジスタンス
108.10近辺(前週末のTR1)
108.16(6月27日高値)
108.31(同25日MA)
108.80(6月11日高値)
108.92(61.8%戻し、年初来高値112.40→直近安値106.78)
109.59(50%戻し、同値幅)
109.92(5月30日高値)~110.00(心理的節目)
110.50(同100日MA)
110.67(5月21日高値)
110.96(5月6日高値)
111.00(5月3日安値・・・・・110.96~111.00がギャップ)
111.32(同200日MA)
112.00(心理的に意識される抵抗水準)

**サポート
106.78(6月25日安値≒107.00(ダブルトップの目標値)
106.05(76.4%戻し、上記と同値幅)
105円半ば(下降チャンネルTR1-TR2の今週末水準)
*105.00(サイコロジカル)
*104.10(1月3日の安値)

Ⅴ.今週のポイントとストラテジー・アイディア

●今週の注目材料

*FRB関連
・FRB要人講演予定
7月1日:クラリダFRB理事
2日:ウィリアムズNY連銀総裁、メスター・クリーブランド連銀総裁

・関連経済統計
7月1日ISM製造業景気指数が景気拡大と縮小の分岐点50を割り込むかどうかが注目される。
・・・米景気減速感が強まる中、ISMの様な企業の景気感応度を示すソフトデータは重要。

6日米6月雇用統計:NFPでは、5月は7.5万人減となったが、6月16万人増が予測されている。

失業率や平均時給は前月比横這い予測となっているが、
このところの新規失業保険申請数や失業保険受給者数に底打ち感があるため、
米雇用拡大自体がピークアウトした可能性がある。
・・・・・米利下げ観測が強まるリスクがある。

*欧州関連
・ユーロドルは再び中期抵抗線を抜いている。
ドルの地合いが悪いため、ユーロドルの堅調地合い継続。

・ユーロ圏の景気減速感が強まっている。
引き続き、ユーロ圏経済指標には注意。
主要国ドイツ経済が減速しているため、ドイツの経済指標に要注目!

・ユーロ圏財政問題
欧州委員会がイタリアに対して安定成長協定(財政規律)を巡って、
過剰財政赤字是正の手続きに着手。

この先、重債務国に対して同様の手続きが進む可能性がある。

*本邦関連
・6月調査の日銀短観(7月1日に公表)。業況判断DIは3月調査時点よりも悪化すると見られる。

日銀に追加緩和を促す材料となるが、手段が限定的なだけに、一時的な円売り材料に終わる可能性大。

他方、DIが相当に悪化した場合、消費増税先延ばし観測が強まる可能性もありえる。

この可能性は低いが、その場合は「日本株買い→ドル円上昇」というシナリオも描くことができる。

*G20
米中首脳会談では、米中貿易摩擦問題について、とりあえず米中首脳が国内における
それぞれの立場に配慮した暫定合意がなされただけで、何ら恒久的な合意を見ていない。

市場へのインパクトは一時的で、米中貿易摩擦に対する不透明感は残り、
世界景気の減速感は払拭されていない。

首脳宣言では「保護貿易主義」に関する文言はなく、また「自由貿易の促進」という文言もなかった。

大阪G20も単なる外交イベントに終わったと言える。

いずれにしても、来年米大統領選を控えて、これからトランプの政治・外交ショーが続くことになる。

***ストラテジー・アイディア

*中期ドル円相場の基本認識
(1)米コアPCEデフレーターが2%近傍で推移している限りは、
「忍耐強く、状況を見つめる」というFRB内部のコンセンサスが崩れ、
年内の利下げがコンセンサスとなった。

「予防的利下げ」という言葉が使われる様に、米景気は微妙な状況にあるが、
少なくてもドットチャートが示す様にFRBの内部はほぼハト派化していることは間違いない。

市場の焦点は時期と下げ幅に移行しつつある。

(2)日銀に残された緩和余地は極めて限定的である。

FRBにはFFレート9回の利下げ余地(2.25%=9×025%)がある一方、
日銀に残された手段はほぼゼロ。

とすれば、この先FRBの利下げで日米金利差が縮小に向かったとしても、
基調的にドル高円安向かうのは無理筋と考える。

7月の決定会合において、フォワードガイダンスの
「超低金利策継続の期間を来年末まで延期する」などと変更した場合でも、
円安効果は限定的だ。・・・前述の日銀短観のDIの結果には要注目!

注意点:米景気が資産効果によって拡大してきたことは事実である。
米利下げ→米株好調→ドル買いというシナリオは排除できない。

中期基本認識は上の様なものであるが、このシナリオには注意が必要で、
この先ドルの一定の戻りは想定しておくべきである。

●ドル円の「戻り売り」を推奨
ドル軟調地合いが継続すると見られ、引き続きドルの戻り売りを推奨。

▲弱気ながら短期的にドルの「押し目買い」を推奨

https://www.pro-fx.info/ef/190630-3.gif

主なテクニカル分析上の根拠

・下降チャンネルTR1-TR2が機能し、その中で「ベアリッシュ・フラッグ(調整)」→「急落」を繰り返している。

前週に106.78を示現した後、調整色を強めているが、今週も引き続き(ドル下落の)調整色が強い展開とみる。

調整が値幅を伴うものであれば、最大108.80程度までの上昇がありえる。

但し、調整が日柄中心であれば、107円台前半~108円台前半をコア水準としての揉み合いか保ち合いになろう。

・前週の展開で年初から形成されたダブルトップ・パターンの目標値に到達しているため、
前週付けた106.78を暫定安値として認識。

*積極的ドル売り推奨水準:108.20~30
*コンサーバティヴドル売り推奨水準:108.70~80

*短期積極的ドル買い推奨水準:107.40~50
*短期コンサーバティヴドル買い水準:107.00~107.00

注)利食い・損切りは個人のトレーディング・スタイルやトレーディング・スパンが異なるため、特に推奨水準はありません。

推奨水準はピボットなどのテクニカル水準に調整を加えたものです。

推奨水準は単なる筆者の分析結果であり、その水準での取引を勧めるものではありません。

投資の最終判断は自己責任で行ってください。

以上

 

為替相場研究会主宰

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