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FXコラム

2019.09.09

今週のドル円相場テクニカル分析

著者:為替相場研究会主宰


Ⅲ.今週のドル円相場テクニカル分析

https://www.pro-fx.info/ef/190908-2.gif

前週は以下の様にまとめた。

******前週のまとめ*******

依然としてドルの上値抑えや下押し要因が多いが、明らかに前週の予測時点よりもドルを支持する要因が増えたと言える。

そうした中、短期的にはややドルが強含む可能性もあるが、前週後半2日のローソク足型が「陽(線後)の陰線孕み」
となっており、2日間の線を合わせるとそれなりに上髭を引いている。

従って、週前半は105.75~106.70レンジでの「ドル強含み保ち合い」程度の見通し。

週を通しても同様の予測だが、仮に前述TRを上抜く様であれば、107円半ばまでのドルの反発もありえる。

逆にTRを抜けない様であれば、105円が試される可能性がある。

予測レンジ:104.50~107.50

********************

前週の実際の相場も概ね予測通りの展開で、週半ばまでは105.74~106.45の保ち合い相場となり、
週後半には暫定抵抗線TRを抜き、107.23まで上昇した。

ただ、重要水準だった107円半ばを超えることができなかったため、
依然としてドルの下落リスクは払拭されていない。

もっとも、前週のドル下値は105.74に止まり、徐々に105円台が当面の下値水準としての認識が市場に生まれつつあり、
前週は106.90近辺で終わっている。

こうした中、今週の焦点は、107円半ばを抜くかどうかにある。

仮に107円半ばを抜き、一目の雲(前週末上限は107.70近辺)を抜いて行く様であれば、
5月下旬以降のドル安トレンドが本格的調整局面に入る可能性が出てくる。

以下では、ドルの強気・弱気要因を指摘し、今週の相場を予測する。

○ドルの強気要因

(1)年初来高値112.40(4月24日)以降のドル最安値104.46(8月26日)を示現して以降、下値が切り上がっている。

この点は前述した様に、ドルが105円台で下値を固めつつあることとも関係する。

(2) 前週の高値は107.23だが、同水準を付ける過程で、日足チャートに示した暫定抵線TRを抜いている。

前週末時点でTR線近辺に25日MAや複数のチャートポイントが絡んでいたことを考慮すると、
それなりにドルを評価しておく必要がある。

(3)転換線(前週末106.40)が基準線(同106.00)を下から抜いており、好転が出現した。

これと同様に、遅行線が26日前の実勢の終値を抜いている。

前週までの三役逆転の状況は一旦終了しており、ドルが堅調となる可能性が出てきた。

(4)(3)との関連では、下降する一目の雲が今週中に細くなるため、上に抜けやすい状況にある。

仮に終値で上に抜けた場合、三役好転となるため、ドル買いが優勢となりやすい。

(5)25日M(前週末106.21)を上抜いている。

●ドルの弱気要因

(イ)年初来高値112.40を起点とする抵抗線R(日足チャート)の存在。

前週末時点で108.20近辺に位置するが、今週はこれが一目の雲の上に被さってくるため、
107円後半~108円は強いドルの抵抗ゾーンとなる。

(ロ)フィボナッチ関連では、107.46(61.8%戻し、8月1日高値109.32→104.46直近安値)と
107.49(38.2%戻し、年初来高値112.40→104.46)とが重なるため、
107円半ばがドルの強い抵抗水準となる。

(ハ)一目の雲は下降しながら細くなるものの、抵抗ゾーンであることには違いない。

今週は「107.55~107.85」→「107.20前後~107.35前後」での推移見通し。

(ニ)ドルの拠り所となる強い支持線が存在しない。

現時点では104.46を起点とする暫定支持線TS(前週末106.30前後)の存在もあるが、
相場が揉み合う傾向にあるため、強い支持線とは言えない。

以上から今週は以下の様にまとめた。

********今週のまとめ*******

今週は106円半ば~107円半ばでの揉み合いを予測の基本に置く。

その上で、(1)~(4)を考慮して、ドルの上値を試す展開を予測するが、
上値が107円半ばで限定されるかどうかで、その後の展開が変わると見る。

107円半ばをクリアに抜く様であれば、108円が試される展開もあり得るが、
107.75~108.00では上値が重たいと考えている。

他方、前週の高値107.23もクリアできない様であれば、
反落する可能性が高くなるが、その際、暫定支持線TSを下回る様であれば、
105円半ばを割り込む可能性もある。

予測レンジ:105.60~108.00

*********************

Ⅳ.チャートポイント

**レジスタンス
107.23(9月5日高値)
107.46(61.8%戻し、8月1日高値109.32→104.46直近安値)
107.49(38.2%戻し、年初来高値112.40→104.46)
107.95~108.20(今週中の雲の下限推計値)
108.60(前週末の100日MA)
109.32(8月1日高値)
109.92(5月30日高値)~110.00(心理的節目)
109.92(前週末の200日MA)
110.67(5月21日高値)
110.96(5月6日高値)
111.00(5月3日安値・・・・・110.96~111.00がギャップ)

**サポート
105.74(9月3日安値)
105.60(8月27日安値)
104.46(8月26日安値)
*104.10(1月3日の安値・・・銀行によって異なる)
103.64[76.4%戻し、99.00(2016年6月安値)→118.66(2016年12月)]
100.00(サイコロジカル)

Ⅴ.今週のポイントとストラテジー・アイディア

●今週の注目材料

*米国
・FRB関連
7月FOMC後の会見でパウエル議長は「利下げは貿易政策がもたらす不確実性に対する保険」と発言したため、
「米中通商問題の悪化≒利下げ」というコンセンサスが生まれている。

8月23日のジャクソンホールでの講演や他の講演でも、「貿易政策がもたらす不確実性に対応する」とし、追加利下げを示唆。

米中が10月に貿易協議を再開するとしているが、依然として米中貿易摩擦は解消されておらず、追加利下げの蓋然性は高い。

9月のFOMC(17~18日)に関して、市場の関心は追加利下げの幅(0.25~0.5%)に移行している。

但し、FOMC前に追加利下げ説を覆す様な強固なエビデンス(経済指標)が得られれば、
大きなショートカバーが入る可能性がある点には留意しておきたい。

もっとも、この場合でも、米中摩擦、ドイツ景気減速、そしてブレグジット問題などを考慮すれば、
米経済がこのままの状態であるはずはなく、年内2回~3回(0.5~0.75%)の利下げが見込まれる。

・講演
17日~18日開催のFOMCを控えて、7日からブラックアウト期間に入るため、講演はなし。

・注目米経済統計
○重米8月生産者物価指数
○重米8月CPI
米小売売上高

*ユーロ圏
ECB政策理事会(12日)

●ストラテジー・アイディア

*中期ドル円相場の基本認識
日米金利差縮小とその傾向を重要視。
日銀はマイナス金利の深堀りも次の一手に含めていることを明らかにしたが、
効果は期待できない上に、一段と日銀化が進みかねない。

FRBによる年内複数回の追加利下げの蓋然性は高い。

一連のドル安(円高)は米利下げとその期待が牽引してきたことは事実であり、
日米金利差拡大に蓋然性がある以上、ドル円に下方圧力がかかり続けている。

*今週のストラテジー

https://www.pro-fx.info/ef/190908-3.gif

○引き続きドルの戻り売りをメイン・ストラテジーとするが、引き付けての売りを推奨する。
△他方、週前半限定で小さな押し目でドルの試し買いという戦略もある。

・暫定抵抗線TR(日足チャート)を終値で抜ている
・転換線が基準線を下から抜き、好転が出現した。
遅行線が26日前の実勢の終値を抜いている。

このため、ドルがやや地合いを回復しつつある。

従って、ドル売りはフィボナッチ水準が重なる107円半ばを推奨水準とする。

・ドルの戻り売り推奨水準
第一推奨水準:107.40~107.50
第二推奨水準:107.70~108.00

・ドルの試し買い推奨水準(週前半のみ)
超短期ドル買い水準:106.30~50

注)利食い・損切りは個人のトレーディング・スタイルやトレーディング・スパンが異なるため、特に推奨水準はありません。

推奨水準はピボットなどのテクニカル水準に調整を加えたものです。

推奨水準は単なる筆者の分析結果であり、その水準での取引を勧めるものではありません。

投資の最終判断は自己責任で行ってください。

以上

 

 

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為替相場研究会主宰

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