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FXコラム

2019.10.28

今週のドル円相場テクニカル分析

著者:為替相場研究会主宰


Ⅲ.今週のドル円相場テクニカル分析

https://www.pro-fx.info/ef/191027-2gif

前週は以下の様に分析をまとめた。

******前週の分析のまとめ*****

前週のドル高値は108.94と、テクニカル水準が集中している109円台前半によって上伸を阻まれた形だ。

年初来高値112.40(4月24日)から104.46(8月26日)までの値幅調整としては、
フィボナッチ・61.8%リトレースメント(109.36)にほど近い水準に到達したことから、
徐々にドルの上昇力が衰える可能性が出てきた。

週ローソク足の並びも良くないため、支持水準の108円前後が崩れると、
支持線S(前週末107.30前後)が試される局面もあるか。
・・・・・・ストラテジー・アイディア参照

逆に108円を下回らない様であれば、再び109円台を試す可能性を残している。

ただ、今週も上値は109円台前半で抑え込まれると予測する。

バイアスは107円台方向への下振れに置く。

 
予測レンジ:106.80~109.20

********************
 

これまでの今年の値幅が8.3円(最安値104.10→最高値112.40)と、
一年間の変動幅では昨年の「9.99円」を抜いて過去最小になるのでは
との見方が増える中、前週の値幅も42銭と小幅に止まった。

112.40(4月24日)からの最下点104.46(8月26日)の戻り高値108.94(10月17日)を付けて以降、
108円半ば(50%:112.40→104.46)近辺はどうも居心地が良い様だ。

ただ、過去3年間では秋~冬に相場が大きく動いているため、
年内に大幅変動がないと決めつけるのは禁物である。

仮に史上最小値幅とならないためには、
「114.10(104.10+10.00)」を付けるか「102.40(112.40-10.00)」
を付ける必要がある。

筆者は、依然としてドルに下方バイアスを掛けているが、
「6.10円=108.50(現状)-102.40」のドルの下落は少しずつ難しくなりつつある。

また仮にドル高にバイアスを掛けたとしても、114.10-108.50=「5.6円」も上昇しなければならない。

やはり、どちらも難しく、今年は史上最小値幅で終わるのかもしれない。

予断は禁物だが。

ところで、実感(体感)値幅はどの程度と見るべきだろうか。

105円台~111円台≒6円といったところが筆者の実感だが、
東京市場だけを見ている参加者からすれば、
106円台~110円台≒5円程度とより狭い値幅かも知れない。
 

さて、今週の相場だが、前週も108円を割り込まなかった
(安値は108.25)ことを考慮すると、ドルが上値に執着している様に見える。

焦点はチャートから判断して109.32(8月1日)を上抜くかどうかに置いている、
現時点では200日MA(前週末109.07)とフィボナッチ水準の109.36
(61.8%戻し、112.40→104.46)の存在を考慮すると、
109円台前半でのドルの上値は重たいと考えている。
 

以下では、ドルの強弱要因を指摘した上で、今週の分析をまとめる。
 

○ドルの強気要因

(1)108.48(9月18日高値)・108.47(10月1日高値)・108.43[(50%戻し、112.40→104.46)]
によって形成されていた強いレジスタンス水準だった108円半ば以上で引けている。

(2)8月26日の安値104.46を起点とする支持線Sが107円台後半へと切り上がってきた。

(3)(2)との関連で、一目の雲(前週末上限は107.14)が支持線Sの下にあるため、ドルの下値が底堅くなっている。

(4)転換線(前週末108.54)が基準線(同107.71)を下回らずに、逆転を免れた形となった。

(5)前週末時点で9日間RSIが約62%と、109円を試す程度の余力が残されている。
 

●ドルの弱気要因

(イ)前々週の高値は108.94と、200日MA(前週末109.07)の目前で止まった。

(ロ)5月下旬に110円を割り込んだ後の安値107.21(7月18日)からの戻り高値109.32(8月1日)が存在するが、
これが決定打となりドルが104.46まで下落している。

(ハ)109.32とフィボナッチ水準の109.36(61.8%戻し、112.40→104.46)とが重なる。

(ニ)前週の高値が108.94で終わったことで、(イ)・(ロ)・(ハ)全体が意識された格好となっており、
109円台前半ではドルの上値が重たいとの認識に繋がっている。

(ホ)心理的節目の110円の存在も、遠隔的にドル上昇を抑える要因となっている。

(ヘ)昨年最高値114.55(10月4日)を起点とする抵抗線MRが111円近辺まで下降し
ている。ドル安トレンドが始まったのが5月初旬の111円割れ時点であることに照らすと、
長期的に見ても111円が抵抗水準となった可能性が高い。

(ト)長期支持線S(前週末109円台後半、週足チャートを参照)は一旦ブレイクされた後、抵抗線となっている。
 

以上の点を踏まえ、今週は以下の様にまとめた。

*******今週のまとめ*******

直近2週間で108円を下回っていないが、前週では終値が108円半ば以上となっている。

この状況は、ドルの上値が試され切っていないことを示唆している。

具体的に言えば、直近最高値108.94~109円を試す可能性、
そして状況次第では重要な109.32を試す可能性が残されていると見る。

問題は104.46以降の戻り高値圏(108円台)で遊び過ぎていることだ。

こうした状況では、直近最高値(直近では108.94)を抜けないか、
抜いても吹き値の売りで押し戻される展開が多い。

上値圏での時間経過から判断して、今週中に109円台乗せがないと、
ドルが反落する可能性が高いと予測する。

また仮に109円台に乗ったとしても、109円台前半からの反落には注意が必要と見ている。
 
予測レンジ:107.10~109.40

********************
 

Ⅳ.チャートポイント

**レジスタンス
108.94(10月17日高値)
109.07(前週末200日MA)
109.32(8月1日高値)
109.36(61.8%戻し、112.40→104.46)
110.00(心理的節目)
110.52(76.4%戻し、112.40→104.46)
110.67(5月21日高値)
110.96(5月6日高値)
111.00(5月3日安値・・・・・110.96~111.00がギャップ)

**サポート
108.25(10月23日安値)
107.83(10月11日安値)
107.70前後(前週末の暫定支持線TS)
107.14(同一目の雲の上限)
106.55(10月7日安値)
106.48(10月2日の安値)
105.74(9月3日安値)
104.46(8月26日安値)
*104.10(1月3日の安値・・・銀行によって異なる)
103.64[76.4%戻し、99.00(2016年6月安値)→118.66(2016年12月)]
100.00(サイコロジカル)

 

Ⅴ.今週のポイントとストラテジー・アイディア

●今週の注目材料

*米国
・FRB関連
9月FOMCでは予想以上にタカ派的な金利見通しとなったことから、
市場の年内利下げ観測が和らいだ感がある。

ドットチャートの予想中央値が年内1.875(今回のFFレート誘導目標値は1.75~2.00)だったことから、
追加利下げはないとの見方もあるが、メンバー17名中の7名が年内の追加利下げを予想している点には留意しておきたい。

年内利下げは1回のみとの観測が強まっているが、一応不透明感の担保という意味合いでは、
今週のFOMCでの利下げの可能性もある。

16日に公表されたFOMCの叩き台となるベージュブックで米経済に対する認識が下方修正されている点に注意。

 

・講演
1日:クラリダ理事、クォールズ理事(イベント参加)、ウィリアムズNY連銀総(イベント参加)

・FOMC(29日~30日開催)
FOMCが近づくに連れて、利下げへの期待が高まりやすくなり、俄かロングの投げがでる可能性がある。

・注目米経済統計
29日:10月カンファレンスボード消費者信頼感指数
30日:10月ADP雇用統計、3Q・GDP
31日:9月個人消費支出
11月1日:10月雇用統計、10月ISM非製造業景気指数

*注目ユーロ圏経済統計
30日:独10月CPI
31日:ユーロ圏CPI、ユーロ圏3Q・GDP、ユーロ圏10月CPI

 
●ストラテジー・アイディア

*中期ドル円相場の基本認識

・昨年最高値112.40を起点とする抵抗線が111円近辺まで切り下がってきた。

心理的節目の110円と共に、ドル上伸の抑止力となっている。

・日米金利差縮小とその傾向を重要視。

一連のドル安円高は米利下げとその期待が牽引してきたことは事実である。

FRBによる年内追加利下げの可能性が残る中、日米金利差縮小でドル円に下方圧力が掛かり続けると見る。

29-30日に開催されるFOMCでの追加利下げの可能性は低下しているものの、
開催が近づくに連れて追加利下げへの期待が高まると見る。

ややドルロングが残っている感もあり、反落に要注意。

 
*今週のストラテジー

https://www.pro-fx.info/ef/191027-3.gif

○基本戦略
状況を見ながらのドル吹き値売り(下記ドル売り推奨水準を参照)。

ドルに上伸の気配が感じられるが、104.46以降の高値圏(108円台)において上値遊びが長すぎる。
・・・・・参考図のドット赤の楕円

109円台前半にあるテクニカル・ポイント(下記の通り)があるため、
109円に近づくと次第にドルの上昇力が衰える。
 

・109円台前半のテクニカル・ポイント(*重要度)
*109.07(前週末200日MA)
**109.32(8月1日高値)
**109.36(61.8%戻し、112.40→104.46)
 

・ドル売り推奨水準
中立的ドル売り水準:109円前後~109.35
 

注)利食い・損切りは個人のトレーディング・スタイルやトレーディング・スパンが異なるため、特に推奨水準はありません。

推奨水準はピボットなどのテクニカル水準に調整を加えたものです。

推奨水準は単なる筆者の分析結果であり、その水準での取引を勧めるものではありません。

投資の最終判断は自己責任で行ってください。

以上https://www.fpnet-ec.com/assets/common/img/member/bbs/11/61e50d3834a56cbd714b8de1906ac490-1.gif

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為替相場研究会主宰

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