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FXコラム

2019.12.23

今週のドル円相場テクニカル分析

著者:為替相場研究会主宰


Ⅲ.今週のドル円相場テクニカル分析
 

https://www.pro-fx.info/ef/191222-2.gif
 
前週のストラテジー・アイディアでは、「ポンド円の高値圏で‘捨て子’線が出現している一方、
ユーロ円は上髭の長い陰線していることから、クロス円ロングの解きが出る可能性がある。

その局面では、ドル円の下落を誘う可能性がある」としたが、実際の相場でもそうした展開となった。

もっとも、週を終えてみれば、安値は109.18止まりと、大きなをドル安を誘う展開とはならなかった。

言い換えれば、ドル円はクロス円のロングが解かれた分だけ下落したに過ぎない。

とは言え、前週の展開では改めて109.70台でのドルの上値の重さが再確認されたのも事実である。

こうした中、今週はホリデーシーズンを迎え、欧米市場を中心に市場参加者が激減するため、
直近最高値109.73を抜き、節目の110円をブレイクする可能性が低下したと言える。

この点、早い時期に109.73を上抜く様な展開にならないと、11月以降の高値圏でヘッド&ショルダー
(あるいはトリプルトップ)モドキのパターンが出現する可能性があり、
大幅な下落には注意しておきたいところ。・・・今週のストラテジー・アイディア参照

ちなみに、IMMの投機的円売りポジションは、47823枚(12月13日)、
43682枚(同10日)、42062枚(17日)と徐々に縮小している点にも注意が必要だ。

年初来高値112.40(4月24日)を付けた後の最安値104.46(8月26日)を起点とする上昇は109.73だが、
フィボナッチ水準の109.37(61.8%戻し、112.40→104.46)をクリアしたところで、上伸が頓挫しつつある。

昨年の今頃から年初にかけて、米株急落・ドル急落という局面もあっただけに、
ホリデーシーズンとは言え、ドルの下落には注意しておきたい。

今週は、上値圏では前述109.73を抜くかどうか、下値圏では前週の安値109.18を下回るかが焦点。

以下は、足下のドルの強弱要因である。
 

○ドルの強気要因
 
(1)クロス円ロングの落としがあった割には下値は109.18と、109円台で踏み止まっている。

(2)25日MAが9月以降上昇し続けている。時折、スポットが同MAを下回ることもあるが、大きく下方へ乖離することはない。

つまり、短期的に調整を繰り返しながら相場は上昇トレンドを維持している。

(3)一目の雲が(前週末1の上限は108.76)へと切り上がっているが、これと200日MA(同108.75)とが重なる。

(4)転換線(前週末109.08)が前々週よりも高い水準にあり、基準線(109.00)を上回っている。

(5)25日MA(前週末109.01)と100日MA(同107.92)とがゴールデンクロスしているため、中期的に先高感が残る。
 

●ドルの弱気要因
 
(イ)12月に入っての高値は109.73(12月2日)、109.71(12月13日)、109.70(12月
19日)と、上値を三回抑え込まれている。ホリデー・シーズンを控えて海外勢を中心にドルロング(円ショート)のポジション調整が始まっている可能性がある。

(ロ)昨年最高値114.55(10月4日)を起点とする抵抗線MRが110円半ばまで下降してきたため、110円台でのドルの上値は相当に重たくなりつつある。

(ハ)長期支持線S(前週末110円台前半、週足チャートを参照)は一旦ブレイクされた後、抵抗線となっている。

(ロ)の見方を支持する。

(ニ)ドルの拠り所となるべき支持線が存在しない。

(ホ)年初来112.40を示現して以降の安値104.46(8月26日)から現状までの日数が相当経過しており、日柄に問題がある
 

・・・今週のストレテジー・アイディア
 

以上の点を踏まえ、今週は以下の様にまとめた。
 

*******今週のまとめ*******
 
前週では、クロス円ロングの手仕舞いでドル円も下落したが、下値は109円台で止まっているため、上昇する可能性を残している。

ただ、12月に入ってからの高値は三回とも109.70台(109.73、109.71、109.70)で止まっており、
目先でも同水準に近づくに連れて徐々に上値が重たい状況が続くと見られる。

仮に109.73を抜く様であれば、節目の110円を試す可能性もあるが、
昨年最高値からの抵抗線MR(日足チャート)が110円半ばまで切り下がっているため、
110円台前半での上値は重たいと予測する。

104.46(8月26日)以降のドル上昇局面において日柄が相当経過している点にも注意が必要だ。

仮に108.75を割り込む様であれば、重要水準の108.24(11月14日)が試される可能性もあるか。

予測レンジ:107.70~110.40

********************
 
 
Ⅳ.チャートポイント
 
**レジスタンス
109.70(12月19日高値)~109.73(12月2日高値)
109.92(5月30日高値)
110.00(心理的節目)
110.52(76.4%戻し、112.40→104.46)
110.67(5月21日高値)
110.96(5月6日高値)
111.00(5月3日安値・・・・・110.96~111.08がギャップ)

**サポート
109.18(12月19日安値)
109.01~(25日MA)
108.75前後(一目の雲の上限)
108.43(12月4日・9日の安値)
108.24(11月14日安値)~108.28(11月21日の安値)
107.71(38.2%戻し、104.46→109.73)
107.09(50%戻し、上記値幅)
106.55(10月7日安値)
106.47(61.8%戻し、上記値幅)
106.48(10月2日の安値)
105.74(9月3日安値)
104.46(8月26日安値)
*104.10(1月3日の安値・・・銀行によって異なる)
 
 
Ⅴ.今週のポイントとストラテジー・アイディア
 
●今週の注目材料

*米国

・海外米系企業の本国への利益送金や年末にかけてのファンディングに伴うドル買い需要がこの時期話題にのぼる。

・トランプ大統領の弾劾問題は、その他の与件との兼ね合いでドルの弱気材料となる。

・FRB要人講演
予定はなし

・注目米経済統計
24日:11月耐久財受注
 

●ストラテジー・アイディア

*中長期ドル円相場の基本認識

・昨年高値からの抵抗線が110円台半ばまで切り下がってきた。

心理的節目の110円をクリアしたとしても、徐々に上値が重たくなると見る。

・12月のFOMCで、政策予想ドットチャートでは中央値が今年と同水準となり、2020年の金融政策が変更される可能性が低下した。

だが、高値更新を続ける米株にも行き詰まる可能性があり、その局面では逆進効果への懸念から、再びFRBがハト派化する可能性がある。

・本邦貿易黒字(財取引収支)の減少

全体では黒字の減少が進んでいる。

つまり、円余剰化(外貨不足化)が進んでいるため、大幅な円高になりづらいという認識を持つ必要がある。

・対外純資産の構造に変化が見られる。

対外証券投資が相対的に減少する中、FDI(対外直接投資)が増加しているため、外貨高(ドル高)を支えている。
 

*今週のストラテジー
 
https://www.pro-fx.info/ef/191222-3.gif

○基本戦略
戻りドル売り(下記ドル売り推奨水準を参照)。
108円台前半への反落では、ドル買いの戦略もあるが、ストップは浅目に。

・理由
(1)12月に入り、前週の109.70で3回目の109.70台だが、同水準での上値の重さが再確認された。

(2)前週は年初来高値112.40を付けた週(4月21日週)から35週目に当たる。

他方、前週は112.40以降の最安値104.46を付けた週(8月25日週)から17日週目に当たる。

17週/35週≒50%。

一旦、反落しても不自然でない日柄だ。・・・参考図

(3)高値圏でヘッド&ショルダー(あるいはトリプルトップ)のパターンが形成されつつある、
ネックライン(今週は108.55前後)を割り込む様であれば、大幅下落も。・・・

参考図

・ドル売り推奨水準
積極的水準:109円台半ば
ニュートラル水準:109.70~110.00
コンサーバティヴ水準:110.40~50

・ドル買い推奨水準
試し買い水準:108.25~45(ストップは浅目に)

 
注)利食い・損切りは個人のトレーディング・スタイルやトレーディング・スパンが異なるため、特に推奨水準はありません。

推奨水準はピボットなどのテクニカル水準に調整を加えたものです。

推奨水準は単なる筆者の分析結果であり、その水準での取引を勧めるものではありません。

投資の最終判断は自己責任で行ってください。
 
以上

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為替相場研究会主宰

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