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FXコラム

2020.03.02

今週のドル円相場テクニカル分析

著者:為替相場研究会主宰


Ⅲ.今週のドル円相場テクニカル分析
 
https://www.pro-fx.info/ef/200200301-2.gif
 
前週では、
「急伸後の3日目の陰の孕み線(ローソク足)=‘大花火一点星モドキの型’(ストラテジーの参考図)を挙げ、
ドル高が収束する可能性がある」

ことを指摘した。

実際の相場は、収束を飛び越えて、107円台半ばまでのドル急落となった。

そうした展開の中、偶然だろうが、前週は不思議な現象が起きた。

ドルが急騰した2月19日の安値109.85とその後の最高値112.23との値差は2.38だが、
109.85から2.38を引くと前週の安値107.51となるのだ。

ドルの下落はここまでのとのお告げの様な数字の符合だが、下降モメンタムが払拭された気配はない。

実は昨日(28日)の東京の午後9時頃までは、今週の焦点として
「108円台前半を抜くかどうか、さらには107.65(年初来安値、1月8日安値)を抜くかどうか」
を書くつもりでいたため、前週の安値107.51でこの構想は飛んでしまった。

かくして、再び難しい翌週の予測を強いられる週末を迎えてしまった。

既に昨年8月安値104.46を起点とする支持線S(日足チャート)がブレイクされているため、
分析は水準に依拠せざるを得なくなった。

そこで、フィボナッチ水準で107円台のポイントを探ると、
107.42[61.8%戻し、104.46(昨年8月安値)→112.23(2月20日高値)]の存在に当たった。

前週の安値107.51は、長期フィボナッチ水準の107.42と重なっているため、
フィボナッチ的にはリーゾナブルな水準で下げ止まった格好だ。

ちなみに、その下のフィボナッチ水準は76.4%戻し(前述と同値幅)の106.29
ということになるが、信頼度から言えば61.8%の方が高い。

従って、今週の焦点は107.42~107.51を下回るかどうかということになる。

また、一目関連では三役逆転が出現するかどうかにも注目しおてきたい。

同水準(109.86)にある転換線が基準線を下回れば、三役逆転となるため、
一段とドル下落リスクが高まることになる。

ただ、オシレーター系チャート(ここでは9日間RSI)が前週末時点で29%まで低下しているため、
ドル売り先行のマーケットとなり107.42~107.51を更新できない場合は反発する可能性があるため、要注意だ。

また、今年に入ってから3週置きに(ザラ場ベースで)雲の下限に潜り込んでいるが、
直ぐに上限を抜いている(ドルが反発している)という特徴が見られる。

つまり、下値圏でのドル売りが続かないのだ。

具体的に言えば、昨年10月以降では、108円を下回る水準での積極的なドル買いは見られていないのだ。

前週末も同様の展開で、NY終値は108.05前後と、週末を跨いでの107円台でのショートはキープが難しかったことを示唆する。

以下では、ドルの強弱要因を指摘しながら、今週の分析をまとめた。
 

●ドルの弱気要因
 
(1)昨年最高値112.40の直前で上げ止まった。

112円台でのドル買いに持続性がなかったことが証明されたと言えるが、
ここ数年間114円台でドルの上値が重たかったことが背景にある。

(2)(1)との関連で、トランプラリーの高値118.66近辺を起点とする抵抗線LR(週足)を上抜いたものの、僅かな時間に過ぎない。

(3)一目均衡表の雲(前週末の下限は108.96)のよりも下で引けている

(4)(3)との関連で、一目均衡表関連では三役逆転が出現する可能性が高まっている。

転換線が同水準(109.86)にある基準線を下回れば、三役逆転となるため、
一段とドル下落リスクが高まることになる。

(5)強いと見られた昨年8月の安値104.46からの支持線がブレイクされたため、ドルをサポートするトレンド線が失われた。

(6)昨年10月以降の展開で108円台がフロアーとなっていたが、ザラ場ながらこの水準が下抜けてしまった。

(7)年初来安値107.65(1月8日)を下回っているため、下値を試す展開になりやすい。

(8)昨年5月に空いたギャップ(111円近辺)を埋めた後の反落だけに、高値圏で達成感が出た印象を受ける
 
○ドルの強気要因

(イ)前週の安値は107.51だが、フィボナッチ水準の107.42[61.8%戻し、104.46(昨年8月安値)→112.23(2月20日高値)]
によってサポートされた格好となっている。

(ロ)25日MA(前週末109.79)と100日MA(同109.11)とがゴールデンクロスしているため、中期的にドルの先高感が残っている。

(ハ)(ロ)との関連では、100日MAが200日MA(前週末108.42)とゴールデンクロスしているため、長期的にドルの先高感が残っている。

(ニ)前週末の終値が108.05前後と、107円台が下髭となっている。

(ホ)前週末の9日間RSIが29%台とややドル売りに過熱感があることを示す。

今週ドル売りが先行し、安値を更新できない場合は、ドルの反発が生じやすくなる。

以上の点を踏まえ、今週は以下の様にまとめた。
 

*******今週のまとめ*******
 
前々週に昨年高値112.40からの長期抵抗線を上抜き、同5月の窓空き(111円前後)を埋めて
112円台まで上昇した後、107円半ばまでの急反落した。

前週のローソク足と前々週の週ローソク足の二本を合わせると、
上髭の長い大陰線となり、極めてドルに暗い印象を与えている。・・・ストラテジー・アイディアの参考図参照

前週末に日足では108円以下が下髭となっているため、
107円台でのショートキープは難しいことが分かるが、
下降モメンタムが付いているため、前週安値の107.51を下抜く可能性がある。

その場合は、この先ドルの下値は結構深くなるか。

但し、下値を試す展開が先行し、下値が開けない場合、
オシレーター系チャートがやや低いのでドルが反発する可能性がある。

週前半で107円半ば~108円半ばでの揉み合いを熟した後、
このレンジを抜けた方向にやや振れる展開を予測する。

リスクウェイトはドルの下方向に置く。

予測レンジ:106.30~110.00
 
********************
 

Ⅳ.チャートポイント
 
**レジスタンス
108.95前後(一目の雲下限)
109.50~110.00(直近の揉み合い水準)
109.67(2月28日高値)
110.00~30(値頃感から売りが出やすい水準)
112.23(2月20日の高値)
112.40(昨年最高値)
112円台前半(2018年11~12月で下げ渋った水準)
113.71(18年12月13日高値)
114.21(18年11月12日高値)

**サポート
107.51(2月28日安値)
107.42[61.8%戻し、104.46(昨年8月安値)→112.23(2月20日高値)]
106.29(76.4%戻し、同値幅)
105.00(サイコロジカル)
104.46(昨年8月の安値)
104.10(昨年年初来安値、1月)
 

Ⅴ.今週のポイントとストラテジー・アイディア
 
●蘇った「リスク回避の円買い」という後付け的言葉

世界最大の対外純債権国であるという日本の絶対的立ち位置は変わらない。

リスク回避の円買いはその上に成り立っている。

ただ、本当に積極的に円を買っている向きはそれ程多くはないと見る。

ドルロング円ショートの投げも多い。

便利な言葉だけに、市場ではメディアを中心に使われているこの言葉、闇雲には信じない方が良い。
 
●元々がバブルだった内外株式市場

08年以来の下げと言われる株式相場だが、元々がいつ弾け散っても不思議ではない程の熱狂ぶりだった。

コロナは単なる切っ掛けに過ぎないと思う。

問題はコロナ感染が収束したとしても、すぐさま内外経済が回復軌道に乗るわけではない。

仮にその過程でも内外株式相場が下落する様であれば、ここからもかなりの値下がりとなる。

相場の息使いとして、自立反発もあるが、引き続き戻りは弱いと見る。
 

●今週の注目材料
 
*米国
・注目米経済統計など
3月2日:2月ISM製造業景気指数
3日:スーパーチューズデイ
4日:2月ISM非製造業景気指数
5日:ベージュブック発表
6日:1月貿易収支
2月雇用統計

・FRB要人講演
4日:エバンス・シカゴ連銀総裁
6日:ウィリアムズNY連銀総裁

・トランプ大統領
FRBへの利下げ圧力

・FRBのスタンス
今回のコロナウィルス感染が及ぼす経済への影響を危惧して、パウエル議長は
「我々は政策ツールを用いて、経済を支えるために適切に行動するだろう」と発言。

昨年も利上げムードが高まる中で、FRBは予防的利下げを3回行っている点には留意が必要だ。

物価水準が目標の2%に到達していないが、このことをパウエル議長が好ましいと
は思っていない。

FRB利下げ観測の高まり→米長期金利低下→ドル売り
FRB利下げ観測の高まり→米株回復に結び付くのは一時的
という金融市場の状況が続きそうな気配だ。

トイレットペーパーがドラッグストアから消えるというほどに、
市場心理は疑心暗鬼から恐怖へと変わっている点に要注意!

ストラテジー・アイディアの「中長期ドル円相場の基本認識」を参照
 

●中長期ドル円相場の基本認識
 
「高値更新を続けてきた米株が行き詰まる可能性もあり、その局面では逆資産効果への懸念から、
再びFRBがハト派化する可能性がある」と主張してきたが、それが顕在化しつつある。

FOMC後の会見でパウエル議長は「世界経済の復調傾向」に言及しているものの、
「新型コロナウィルスによる見通しに不透明感が残っている」とした。

今回のウィルス騒動は世界経済の減速、ひいては米経済の減速につながる可能性が高い。

議長は昨年のFRBの追加利下げを「予防的」としているが、この点に照らせば、
ウィルス騒動からの自国経済への影響に保険を掛ける(3月追加利下げの)可能性が出てきた。

足下で逆イールドが復活しつつあるのも、そうした側面を示唆するものと言えるが、
「日米金利差の縮小≒ドル安円高」というシナリオも描いておきたい。

・本邦貿易収支
19年も通関ベースで貿易赤字が確定し、赤字は2年連続。

今年1月も貿易赤字となり、3カ月連続で赤字。

モノの収支である貿易収支の赤字化はドル安円高になりづらい需給要因となる。

他方、経常収支黒字については、円高となる需給要因だが、利子・配当のすべてが円転されるわけではない。
 

●今週のストラテジー
 
https://www.pro-fx.info/ef/200200301-3.gif

○基本戦略
試し売りを優先する一方で、節目での試し買いもあり。

初手から長目のポジションとして狙わずに、上手く行けば根っこのポジションとなるつもりで臨みたい。

・理由
確固たる材料が存在しない。

敢えて言えば、FRB要人(とりわけ重要なのがパウエル議長)の利下げ示唆を重要視したい。

この点、「FRB利下げ観測の高まり→日米金利差縮小」がドル売りに繋がっているのは事実である。

日銀はマイナス金利の深堀り等を示唆しているが、打つ手は限定的で基本的に日米金利差は縮小方向。

平時であれば、FRB利下げは米株高につながるはずだが、
米株に下方モメンタムが付いているので、米株の反発は短期的なものに終わるか。

米株が反転しないのであれば、世界の金融市場は深刻度を増す。

テクニカル分析では以下の点に一応注目しておきたい。

本文中でも述べたが、

「前週のローソク足と前々週の週ローソク足の二本を合わせると、上髭の長い大陰線となる」

これが正しいとすれば、この先ドルの下値が深いことになる。・・・参考図

・推奨水準
試し売り水準:108円台半ば~109円前後
コンサーバティヴ売り水準:109円台半ば~110円前後

試し買い水準:107円半ば前後(ストップ浅目に)

注)利食い・損切りは個人のトレーディング・スタイルやトレーディング・スパンが異なるため、特に推奨水準はありません。

推奨水準は単なる筆者の分析結果であり、その水準での取引を勧めるものではありません。

投資の最終判断は自己責任で行ってください。

以上

為替相場研究会主宰

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