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FXコラム

2020.03.09

今週のドル円相場テクニカル分析

著者:為替相場研究会主宰


Ⅲ.今週のドル円相場テクニカル分析
 
https://www.pro-fx.info/ef/200308-2.gif
 

前週の当欄のまとめでは、「週前半で107円半ば~108円半ばでの揉み合いを熟した後、
このレンジを抜けた方向に振れる展開を予測する」とした上で、リスクウェイトはドルの下方向に置くとした。

実際の相場もそうした展開となり、107円半ばを放れた後、105円までの下落を見た。

予測の軸に置いたのが、
(1)一目関連の「三役逆転」が出現する可能性が高かったこと、そして
(2)「前週のローソク足と前々週の週ローソク足の二本を合わせると、
上髭の長い大陰線となり、極めてドルに暗い印象を与えている」ことである。
・・・ストラテジー・アイディアの参考図参照」

後者については、前々週の「大陽線後の陰の孕み線」と強く関連しており、ドルの下押しのサインとなった。

ところで、今週も重要な局面が続きそうだ。

既に昨年1年分の87%(昨年112.23-105.00=7.23)を僅か3週間程で熟してしまったため、
今年の相場は荒れることを覚悟しておいた方が良いかもしれない。

今週の焦点は、ザックリと言えば、104円をブレイクするかどうかにある。

18年以降の安値が「104.10(19年1月3日)、104.46(19年8月26日)、104.64(18年3月23日)と、
すべて104円台に集中しているためだ。

むろん、前週の安値は104.99と、心理的節目の105.00で止まったという点も、意義深いことであり、
今週同水準をクリアに抜けるかも重要なポイントだが、長期レンジでは104円台が重要だと見る。

現時点では短中長期に亘ってドルの支持線となる様なトレンド線が存在していないため、
今週も前週に引き続き今週も過去の「水準」が重要となる。
 

以下では、ドルの強弱要因を指摘しながら、今週の分析をまとめた。
 

●ドルの弱気要因
 
(1)転換線が同水準(前週末108.01)が基準線(同108.60)を下回り、三役逆転が出現している。

(2)昨年10月以降の展開で108円台がフロアーとなっていたが、この水準が下抜けてしまった。

(3)強いと見られていた昨年8月の安値104.46からの支持線がブレイクされたため、
ドルをサポートするトレンド線が存在しない。

(4)長期相場の高値圏で出現したローソク足の型(前週並びに前々週のストラテジー・アイディア参考図)が悪い。

(5)トランプラリーの高値118.66近辺を起点とする抵抗線LR(週足)を上抜いたものの、僅かな時間に過ぎなかった。

この背景には、このところの数年間で114円台でドルの上値が重たかったことがある。

(6)2月のドル上昇は昨年5月に空いたギャップ(111円近辺)を埋めで終わっただけの印象が強く、
ドルはトレンドとしての力を失っている。

(7)ガラが来ている展開であり、明確にドルが下げ止まった印象がない。

(8)短中長期の移動平均線が下降し出した。
 

○ドルの強気要因
 
(イ)前週末の9日間RSIが21.79%とドル売りに過熱感があることを示す。

今週ドル売りが先行し、前述した104円台のポイントをブレイクできない場合は一時的に反騰する可能性がある。

(ロ)(イ)との関連では、前週末のスポット終値は105.35と、25日MA(前週末109.41)と4.06円(3.7%)も乖離している。

経験則では2%超の乖離は反発のサインである。

但し、一時的反発を繰り返したり(値幅調整)、時間調整が巧く熟れる様だと、完全に乖離が埋まるほどの反発とはならない。

相場は値幅と時間と兼ね合いで動くものである。
(為替相場では取引高が分からないのが残念だが)
 

以上の点を踏まえ、今週は以下の様にまとめた。
 

*******今週のまとめ*******
 

前週の当欄では
「週前半で107円半ば~108円半ばでの揉み合いを熟した後、このレンジを抜けた方向に振れる展開を予測」し、
「リスクウェイトはドルの下方向に置く」とまとめた。

今週の焦点は104円台だが、ここが潰れると、早い時期に102円台まであるのかもしれない。

前週末NY時間のドルの戻りが弱かったため、今週の早いタイミングで下値を試す可能性がある。

仮にそれが奏功する様だと、本格的に相場にガラが来る(既にその途中にあるのかもしれない)可能性があるため、
102円台という展開も考慮しておく必要がある。

逆に104円台を試す展開に失敗すると、上で指摘した様に25日MAとの乖離率や9日間RSIがドルの売られ過ぎを示しているため、
ドルが反発する可能性がある。

その際、週足で107.70以上で引けると、多少相場に落ち着きが見えてくるか。

上の様な前提を置くが、依然として「ドルの下値を試す展開を予測し、リスクウェイトはドルの下方に置いている」。

予測レンジ:103.60~108.00
 

********************
 

Ⅳ.チャートポイント
 
**レジスタンス
106.34(3月6日)
108.95前後(一目の雲下限)
109.50~110.00(直近の揉み合い水準)
109.67(2月28日高値)
110.00~30(値頃感から売りが出やすい水準)
112.23(2月20日の高値)
112.40(昨年最高値)
 

**サポート
105.00(サイコロジカル)
104.99(3月6日安値)
104.46(昨年8月の安値)
104.10(昨年年初来安値、1月)
103.63(76.4%戻し、16年6月安値99.00→トランプラリー118.66)
100.00(心理的節目)
99.00(16年6月安値)
 

Ⅴ.今週のポイントとストラテジー・アイディア
 
●蘇った「リスク回避の円買い」という言葉

世界最大の対外資産国であるという日本の絶対的立ち位置は変わらない。

リスク回避の円買いはその上に成り立っている。

ちなみに、前週末に公表された3日時点のIMMの投機的円売りポジションは42000枚とまだ比較的高い。

それ以降は減少しているはずだが、残っている可能性がある。

問題は、機関投資家や輸出などがどこまでヘッジ率を高めているかだ。

昨年12月調べの短観では、大手企業の事業計画の採算点は2019年通年で107.83、下期で106.90であり、
この先ヘッジャーの戻り売りでドルの上値が切り下がる可能性が高い。

逆に、安値圏で売ってくるとすれば、相当にドルの下値は深くなる。
 

●元々がバブルだった内外株式市場
 
08年以来の下げと言われる株式相場だが、元々がいつ弾け散っても不思議ではない程の熱狂ぶりだった。

コロナは単なる切っ掛けに過ぎないと思う。

問題はコロナ感染が収束したとしても、すぐさま内外経済が回復軌道に乗るわけではない。

相場の息使いとして、自立反発もあるが、引き続き戻りは弱いと見る。
 

●今週の注目材料
 
*米国
・注目米経済統計など
11日:2月CPI
12日:2月PPI

・FRB要人講演
なし

・トランプ大統領
FRBへの利下げ圧力

・米系ファンドの四半期末に向けた日本株売りには一応注意。

未ヘッジ部分は当然あるはずで、その部分は円売りに繋がる。

・FRBのスタンス
緊急利下げを行っているが、問題はこの先の利下げ余地(1.0~1.25%)縮まっている点。

パウエル議長が言っている様に、金融政策だけではこの難局を乗り切るのは難しい。

17-18日のFOMCで追加利下げは織り込まれつつあるが、
実施された場合は利下げ余地が極めて小さくなる。

FRBの日銀化、ECB化が進むことになる。

FRB利下げ観測の高まり→米長期金利低下→ドル売り
FRB利下げ観測の高まり→米株回復に結び付くのは一時的
という金融市場の状況が続きそうな気配だ。

ストラテジー・アイディアの「中長期ドル円相場の基本認識」を参照
 

●中長期ドル円相場の基本認識
 
「高値更新を続けてきた米株が行き詰まる可能性もあり、その局面では逆資産効果への懸念から、
再びFRBがハト派化する可能性がある」と予てから主張してきたが、遂に0.5%引き下げに踏み切った。

今回のウィルス騒動は世界経済の減速、ひいては米経済の減速につながる「可能性」は既に「蓋然性」へと変化してる。

そうした中、次回のFOMCでも追加利下げの可能性が高いのは当然だろう。

ただ、玉の温存も重要だ。

前週緊急利下げに踏み切ったことを考慮すると、FOMCという定例意志決定会合の場に拘泥しないことが分かった。

それだけに、FOMCのタイミングに期待し過ぎると、肩透かしを食らう可能性には要注意だ。

いずれにしても、足下で10年債利回りが驚異的なスピードで低下しており、
「ドル金利>円金利」であっても、その差が縮小していることが確実にドル売りに繋がっている点は間違いない。

・本邦貿易収支
19年も通関ベースで貿易赤字が確定し、赤字は2年連続。
今年1月も貿易赤字となり、3カ月連続で赤字。
モノの収支である貿易収支の赤字化はドル安円高になりづらい需給要因となる。
他方、経常収支黒字については、円高となる需給要因だが、利子・配当のすべてが円転されるわけではない。
 

●今週のストラテジー
 
https://www.pro-fx.info/ef/200308-3.gif
 

○基本戦略
試し売りを優先する一方で、節目での試し買いもあり。

初手から長目のポジションとして考えずに、それが上手く利に乗ったら根っこのポジションとするつもりで臨みたい。

前週中にコストの良い根っこのポジション(ドルショート)を持てたのであれば、それをキープしつつ、
ミニマムストップ(一定の利食い)を入れて、戻り売りでポジションを増やす戦略が望ましいと考えている。

ポジションがない場合は、前週と同じ戦略を継続する。

・理由
連動性の強かったドル円と株だが、少し様相に変化がある。
株が下がればドル売り円買い、株が上がってもドル円の戻りは弱い。

「FRB利下げ観測の高まり→日米金利差縮小」がドル売りに繋がっているのは事実であり、
与件の軸が金利相場に移行する中、取って付けた様な「リスク回避の円買い」もドル売りに繋がっている。

如何なる手段も辞さないと言っている日銀だが、打つ手は限定的で基本的に日米金利差は縮小方向。
・・・但し、円ロング(ドルショート)が溜まっている状態で、何らかの緩和策が出た場合は、多少ドルが反発する可能性はある。

平時であれば、FRB利下げは米株高につながるはずだが、米株に下方モメンタムが付いているので、
米株の反発は短期的なものに終わるか。

米株が反転しないのであれば、世界の金融市場は深刻度を増す。

上でも述べたが、実需筋(大手輸出企業)の下期の採算水準は106.90(12月短観時点)であり、
彼等のドル売りが出やすい。

112円台を付けた際にそこそこ売れているはずだが、当時はドル高と考えていた企業(ディーラーも含めて)だけに、
売りそびれの企業もあると考えておいた方がいい。

なお、本文中にも記載したが、スポットと25日MAとの乖離が大きいこと、
9日間RSIが低すぎるため、ドルの下値を試す展開で104円台で下げ止まる様であれば、反発する可能性が高い。

週終値が107.70以上となった場合は、相場が落ち着く可能性があるため、様子見。

テクニカル分析では次の点に一応注目しておきたい。

長期相場で、ディセンディングトライアングルの可能性
 

・・・詳細は参考図と下段の文章参照
 

・推奨水準
試し売り水準:105円台半ば前後~106円半ば前後
コンサーバティヴ売り水準:107円台半ば~108円前後

試し買い水準:104円半ば前後(ストップ浅目に)

注)利食い・損切りは個人のトレーディング・スタイルやトレーディング・スパンが異なるため、特に推奨水準はありません。

推奨水準は単なる筆者の分析結果であり、その水準での取引を勧めるものではありません。
 

投資の最終判断は自己責任で行ってください。
 
 
以上
 

為替相場研究会主宰

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