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FXコラム

2020.04.13

今週のドル円相場テクニカル分析

著者:為替相場研究会主宰


Ⅲ.今週のドル円相場テクニカル分析
 
https://www.pro-fx.info/ef/20040412-2.gif
 

前週のまとめでは
「前々週の展開が下値・上値を切り上げながら週末を108円台半ばで迎えたことから、109円を試す展開が見込まれる」
とした。

その上で、
「109円台を付けたとしても、積極的にドルを買い上げる様な地合いにはなく、
107円台前半~108円台後半を中心に、ドル強含み保ち合い程度の相場展開と見る」点を追記した。

実際の相場は、週初から上値を試す展開となり、109.38を示現したものの、
その後は108.20まで反落し、108円半ばで越週を迎えた。

結果的に週ローソク足は「上髭の長い陰のコマ線」を引いてしまった。

つまり、109円台後半には値覚えがあるため、109円台前半が利食い場となった格好だ。

テクニカル面で見ると、一目の雲が極めて薄かったにも関わらず、
雲の上に出なかった点も109円台でのドルの弱さが感じられる。

この点、週末に向けて徐々に上値が切り下がっていることも気懸りだ。

中長期相場の観点からはダブルトップの形状が出現していることや、
ドルの強い支持線が存在していないことを考慮すると、
依然としてドルの下方リスクは払拭されていない。

もっとも、短期相場は別であり、前週のドルの下値は108.20と108円台前半では下げ渋り感もあるため、
今週も保ち合い感の強い展開になりやすいか。

以下では、ドルの強弱要因を見ながら、今週の予測をまとめた。
 

●ドルの弱気要因
 
(1)2月下旬の相場でも112円台でドルの上値は重たいことが認識されたが、
3月23日週の展開でこの点が再確認された格好となった。

(2)(1)との関連で年初来高値112.23(2月20日)を試したが、
結果は111.71止まりとなり、ダブルトップの形状が整い出している。

仮に年初来安値101.18を下回る様であれば、
ダブルトップ目標推計では長期相場では1ドル≒90円という相場が見込まれる。

(3)スポットが一目の雲(前週末の上限は108.60)で止められている。

前週から急降下している雲だが、相当に薄いため、上に抜けやすくなっているが、それでも抜けていない。

(4)25日MA(前週末108.09)と100日MA(同108.98)とが引き続きデッドクロスしているため、
中期的に先安感が継続している。

(5)前週のローソク足は上髭の長い陰のコマ線となっている。

決定的な売り要因とは言えないが、上値が切り下がっている分だけ、弱含みに推移する可能性が高い。

(6)トランプラリーの最高値118.66近辺からの抵抗線(上辺)と104円台の下辺で形成されたトライアングルは、
既に下辺がブレイクされており、形の上ではディセンディング・トライアングルが出現している。
・・・3月7日のストラテジーアイディア参考図を参照

(7)3月24日の高値111.71の翌日の高値を起点として暫定抵抗線TRを引くことが可能。

目先でTR線を上抜かない場合、ベアフラッグが出現する可能性がある。
・・・今週のストラテジー・アイディア参考図

(8)ドルの支持線を引くことが出来ない状態が続いている。
 

○ドルの強気要因
 
(イ)4月1日に僅かに107.00を割り込んだものの、クリアに割り込んでいない。

そのため、目先で下押しがあった場合でも107円台前半では一旦底堅さを示す可能性がある。

(ロ)101.18(3月9日)からの戻り高値は108.50だが、
そこからの下押しは105.15(3月16日)で止まっているため、105円が意識されやすい。

年初来安値101.18を異常値とするのであれば、再びそれ以前の安値圏104円台がドルを下支える可能性もある。

(ハ)一目の雲が薄くなっている(前週末108.31~60)ため、終値が雲の上に出やすい。

以上の点を踏まえ、今週は以下の様にまとめた。
 

*******今週のまとめ********
 

前週は上値を試す展開となり、109.38まで上昇したが、
その後は日々上値が切り下がる展開となり、
結局は週ローソク足が上髭の長い陰のコマ線となった。

109円台では居心地の悪さが確認された格好で、ドルがやや弱含みに推移すると予測する。

もっとも、前々週は107円を試したが失敗に終わっているため、
一度は107円台前半でドルが底堅さを示す可能性が高い。

全体感としては、ドル弱含み保ち合い程度の相場展開と見るが、
リスクウェイトはドルの下方サイドに置く。

予測レンジ:106.50~109.50
 

**********************
 

Ⅳ.チャートポイント
 
**レジスタンス
109.06(前週末時点の暫定抵抗線TR水準)
109.38(4月6日高値)
109.78(3月27日高値)
110.00(心理的節目)
111.71(3月24日高値)
112.23(2月20日の高値)
112.40(昨年最高値)
114円台(2017年以降の高値圏)

**サポート
107.80(4月3日安値)
108.20(4月9日安値)
106.93(4月1日安値)
105.15(3月16日安値)
105.00(サイコロジカル)
104.40(3月9日週の週ローソク足の始値)
101.18(3月9日安値)
100.00(心理的節目)
99.00(16年6月安値)
 

Ⅴ.今週のポイントとストラテジー・アイディア
 
●中長期ドル円相場の基本認識
・日米金融政策

FRBのFFレートは0.0~0.25%と、政策金利ではほぼ下げ余地がなくなり、日米金利差は大きく縮小した。

国際金融市場が安定を取り戻すという前提に立てば、「日米金利差縮小→ドル安」が相場の組み立ての軸になるか。

FRBメンバーは総じてマイナス金利政策に否定的な立場をとるが、有事下にあってはその可能性を排除すべきではない。

市場の一部には日米金利差逆転の可能性を指摘する声もある。

日銀がイールドカーブをコントロールし、円金利がほぼゼロに固定されているため、FRBが一歩踏み込めば、その可能性がある。

・相場の底流を流れるリスクオフの円買い

「リスク回避通貨円」という見方が後退しているものの、基本的に日本が世界最大の対外債権国であることを考慮すれば、
やはりリスクオフの円買いは相場の底流に流れている。

・本邦貿易収支

本邦の貿易収支の黒字が減少基調にある。

モノの収支である貿易収支の黒字の減少基調はドル安円高になりづらい需給要因となる。

他方、経常収支黒字については、円高となる需給要因だが、利子・配当のすべてが円転されるわけではない。
 

●今週の注目材料
 
*米国
・米経済統計など
15日:4月NY連銀景況感指数
ベージュブック公表
16日:新規失業保険申請件数
3月住宅着工/建設許可件数

・FRB関連
15日にベージュブックが公表される。

今回の内容は3月以降の分である。

感染拡大の影響が雇用面で大きく出ているため、27~28日のFOMCを控えて注目される。

*世界
16日~17日:G20財務大臣・中銀総裁会議
 

●今週のストラテジー
 
https://www.pro-fx.info/ef/20040412-3.gif
 
○基本戦略
ドルの戻り売りを続行

・理由
(1)谷(101.18)を抜いている訳ではないが、現時点では112.23(一番天井)と111.71(二番天井)とでWトップの形状が出来ていることは事実で、一応注目しておきたい。

(2)25日MAが100日MAと200日MAとデッドクロスしているため、中長期相場でドルの下落を示唆している。

(3)前週では短期的に109円台での上値の重さが確認されている。

(4)(3)との関連で暫定的に抵抗線TRを引くことができる。

暫定抵抗線TRが機能するのであれば、グリーンドットの平行線がベアフラッグとなり、ドル急落もありえるか。

(5)上記の点を踏まえると、短期の戻り売りが中期のグッドポジションとなる可能性がある。

・推奨水準
積極的短期戦略:108円台後半~(ストップを浅目に入れて)成り行きでの試し売り。
中長期戦略:109円台後半~110円台前半、111円台前半

注)利食い・損切りは個人のトレーディング・スタイルやトレーディング・スパンが異なるため、特に推奨水準はありません。

推奨水準は単なる筆者の分析結果であり、その水準での取引を勧めるものではありません。

投資の最終判断は自己責任で行ってください。
 
 
以上
 

為替相場研究会主宰

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