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FXコラム

2020.07.06

今週のドル円相場テクニカル分析

著者:為替相場研究会主宰


Ⅲ.今週のドル円相場テクニカル分析
 
https://www.pro-fx.info/ef/200705-2.gif
 

前回は、
「スポットが下降チャンネルTR1-TR2のセンテーラインCLの上に出ているため、
多少上振れる可能性を指摘し、25日MA(前週末107.62)や6月16日の高値107.63をブレイクできるかを焦点とした。

もっとも、下降チャンネルTR1-TR2が描かれていることから、中期トレンドに著変はなく、
このまま抵抗線TR1に到達する前にTR2方向に反落する可能性が高い」
と予測をまとめた。

予測レンジ:105.20~108.40

実際の相場は、週初に107.04まで下落したが、その後は焦点としていた107.63を抜き、108.16まで上昇。

もっとも、同水準では値頃感からの売りも多く、上値を抑えられた形となり、
週半ばには107円台前半へと反落し、その後は107円半ば近辺で動意薄の展開が続いた。

前週の相場は「ドル強含み保ち合い」の様相だった。

前回のストラテイジー・アイディアでは、
「超短期ディールとしての107円前後でのドル買い、基本ストラテジとしての108円台前半でのドル売り」
を推奨したが、それが奏功した。

今週も同様の保ち合い相場が続きそうな気配が漂っている。

ただ、中期相場では「下降チャンネルTR1-TR2」が機能する中、
前回のストラテイジー・アイディアの参考図に描いたイメージチャート
(ドット・グリーンの矢印)の軌跡通りに動いているため、
やはりドルの下値リスクが高い状況が続いていると考えている。

本格的に保ち合い放れが生じるとすれば、下方向と予測する。

一目関連では転換線(前週末107.11)<基準線(同107.96)の状況が続いていることや、
25日MA(前週末107.59)と100日MA(同107.86)とのデッドクロスの関係が続いていることも、
そうした見方を支持しよう。

こうした状況下、ややドル高に振れる要素があるとすれば、
前週と同様にスポットが下降チャンネルTR1-TR2のセンテーラインCLの上で
推移していることや、一目の雲の中で推移していることである。

もっとも、前週の展開で108円台前半では上値の重たい点が確認されているため、
今週の雲の上限(108.85)を超える程の勢いはないと見る。
 

以下では、ドルの強弱要因を指摘しながら、今週の予測をまとめた。
 

●ドルの弱気要因
 
(1)2月下旬の相場でも112円台でドルの上値が重たいことが認識されたが、
そこから反落した後の戻り高値が111.71(3月24日高値)止まりとなっている。

(2)112.23と111.71を結んで引ける抵抗線TRが110円台前半まで下降してきた。

(3)(2)と関連づければ、直近の高値は109.85(6月5日)と、TR1によって抑え込まれた形で、
心理的節目の110円がドルの強い抵抗水準になった印象がある。

(4)スポット終値・25日MA(前週末107.59)・100日MA(同107.86)・200日(同108.40)の関係で、
期間の短い線(含むスポット)が長い線とデッドクロスの関係にある。

(5)111.71(3月24日)と前週の高値109.85(6月5日)を結んだ抵抗線TR1と下方に平行に引くことのできる線
TR2とで下降チャンネルTR1-TR2が形成されている。

(6)転換線(前週末107.11)が基準線(同107.96)を下回る一方で、遅行線が26日前の実勢相場を下回っている。

(7)前週の高値は108.16だが、その上で200日MA(108.40)と
[61.8%戻し:109.85(6月5日高値)→106.08(6月23日安値)]が
重なっているため、108円台前半では値頃感からの売りが出やすい。
 

○ドルの強気要因
 
(イ)5月12日以降、終値が一目の雲の下限を下回っていない。

終値が雲の下限(前週末107.30)を下回らない様であれば、108円台という展開もありえる。

(ロ)前週に引き続き、スポットが下降チャンネルTR1-TR2のセンターラインCLの上で推移している。

(ハ)前週初に弱含んだ局面で、整数ポイントの107.00を割り込んでいない。

その下に、6月23日の安値106.80のチャートポイントもあるため、106.80~107.00がナイナー・サポートとなっている。
 

以上の点を踏まえ、今週は以下の様にまとめた。
 

****今週のまとめ****
 
下降チャンネルTR1-TR2の中で推移しているため、中期的には下値リスクが高い。

前週では上値を試す展開となったが、高値は108.16に止まり、
抵抗水準として意識され出した200日MA(108.40)を試す気配もなく、
あっさりと反落した。

もっとも、反落局面では107円台前半で底堅さを示していることや、
依然としてチャンネルTR1-TR2のセンターラインCLの上で推移していることから、
下値も攻めづらい状況にある。

従って、前週と同じように「保ち合う展開」となる可能性が高い。

そうした状況においても、相場はTR1-TR2の中で巡航速度で低下しているため、
戻りの勢いは弱く、108円台に乗らない可能性がある。

その場合は、下値リスクが一段と強まり、支持水準の106.80をブレイクするか。

仮に同水準がブレイクされた場合は、105.99が試される展開もあり得る。

予測レンジ:105.20~108.40
 
**************
 

Ⅳ.チャートポイント
 

**レジスタンス
108.16(7月1日高値)
*108.40[200日MA、61.8%戻し:109.85(6月5日高値)→106.08(6月23日安値)]
109.85(6月5日高値)
110.00(心理的節目)
110.50前半(前週末日足チャートTR1水準)
110円台後半(前週末週足チャートLR)
*111.71(3月24日高値)
**112.23(2月20日高値)
**112.40(昨年最高値)

**サポート
107.04(6月29日安値)
106.80(6月26日安値)
106.08(6月23日安値)
*105.99(5月6日安値)
105.20(61.8%戻し、上の値幅)
105.15(3月16日安値)
*105.00(サイコロジカル)
**101.18(3月9日安値)
 
 

Ⅴ.今週のポイントとストラテジー・アイディア
 
●今週の注目材料
*米国
・FRB関連講演
7月8日:デイリー・サンフランシスコ連銀総裁、バーキン・リッチモンド連銀総裁

・米経済統計
7月6日:6月ISM非製造業景気指数、6月サービス業PMI(確報)
10日:6月PPI

・他
財務省の「為替報告書」で中国が再び為替操作国となる可能性。(米中対立が本格化・・ドル売り)
香港国家安全維持法を巡っての内政干渉問題。(米中対立・・ドル売り)
新型コロナウィルス感染者の拡大・・・米株への懸念。(ドル売り)
 

●今週のストラテジー
 
https://www.pro-fx.info/ef/200705-3.gif
 
○基本ストラテジー
下降トレンドが継続しているため、依然として基本戦略はドルの戻り売りに置く。

推奨水準:108円前後~108.40、109.00前後
 
理由
(1)スポット終値・25日MA(前週末107.59)・100日MA(同107.86)・
200日(同108.40)の関係で、期間の短い線(含むスポット)
が順番に長い線とデッドクロスしている。

25日MAと100MAとのクロス関係は信頼性が高い。

デッドクロス中の25日MAと100日MAとの関係が逆転するまでは、
ドルの中期的軟調地合いに著変はないと見ている。

(2)転換線(前週末107.11)が基準線(同107.96)をクリアに下回っている。

二つの線のクロス関係は長引く傾向にある。

現状は下降する転換線が基準線を上から抜いているため、当面ドルの軟調地合いが続く可能性が高い。

(3)111.71(3月24日)と6月5日の高値109.85を結んだ線と下方に平行に引くことのできる線
TR2とで下降チャンネルTR1-TR2(日足チャート)が形成されている。

(4)前週の高値は108.16止まりだったが、これで200日MA(108.40)に対して抵抗線の認識が高まったと言える。

(5)200日MAとフィボナッチ水準[61.8%戻し、109.85(6月5日高値)→106.08(6月23日安値)]が重なる。

(6)年初来安値101.18を起点として3番目の支持線を引くことができ、ファン(扇)ラインの形状を成している。

3番目の支持線は転換の分岐線でもあるため、同線を下回ると、急速にドルの地合いが悪化する可能性がある。
・・・参考図
 

注)利食い・損切りは個人のトレーディング・スタイルやトレーディング・スパンが異なるため、特に推奨水準はありません。

推奨水準は単なる筆者の分析結果であり、その水準での取引を勧めるものではありません。

投資の最終判断は自己責任で行ってください。
 

以上
 
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為替相場研究会主宰

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