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FXコラム

2020.07.13

今週のドル円相場テクニカル分析

著者:為替相場研究会主宰


Ⅲ.今週のドル円相場テクニカル分析
 
https://www.pro-fx.info/ef/2007012-2.gif
 
前回の予測のまとめでは、
「保ち合う展開だが、相場はTR1-TR2の中で巡航速度で低下しているため戻りは弱く、
108円台に乗らない可能性がある。
その場合は、下値リスクが一段と強まり、支持水準の106.80をブレイクの可能性がある」
とした。

予測レンジ:105.20~108.40

実際の相場でも、高値は107.79と、108円台を覗くことすらできなかった。

週を通して上値の重たい展開が続き、チャートポイントの106.80を下抜くと週末には週安値となる106.65まで下落した。

安値106.65は下降チャンネルTR1-TR2のセンターライン(日足チャートのCL)に当たる。

前週中にここを下抜くと、105.99(5月6日)~106.08(6月23日)が試される可能性もあったが、
辛うじて踏み止まった形だ。

106.65は前回のストラテジー・アイディアで取り上げた参考図の第3ファンラインと重なるところで、
今週も注目される水準である。

同水準が完全にクリアされる様であれば、ドル一段安を狙うための試金石となる106.00(正確には105.99)が試されると見る。

さらにはストラテジー・アイディアで取り上げた参考図上の第3ファンラインが若干侵食されている点も気懸りだ。

第3ファンラインは年初来安値101.18(3月9日)を起点とする重要なサポートラインだが、
スポットが同線を終値ベースで下回るとドルは上昇トレンドの拠り所を失う形となるため、
ドルのダウンサイド・プレッシャーが強まるか。

下降チャンネルTR1-TR2の中でドルの上値が切り下がっているだけに、上の点を注視しておきたい。

他方、ドルが反転する可能性がないわけではない。

TR1-TR2のセンターラインCLを完全に下回らず、TR1(前週末109.00前後)を試す展開に持ち込めるかどうかだ。

そのためにはスポット終値が106.65を割り込まないことが求められる。

また、それが出来ない場合であっても、106.00を下回らないことが重要だ。
 

以下では、ドルの強弱要因を指摘しながら、今週の予測をまとめた。
 

●ドルの弱気要因
 
(1)2月下旬の相場でも112円台でドルの上値の重さが再認識されているが、そこから反落した後の戻り高値が111.71(3月24日高値)止まりとなっている。

(2)111.71と109.85(6月5日)とで抵抗線TR1(日足チャート)を引くことができるが、今週中に108円台後半へと下降してくる。

(3)(2)との関連で抵抗線TR1と下方に平行に引くことのできる線TR2とで下降チャンネルTR1-TR2が形成されている。

(4)スポット終値・25日MA(前週末107.29)・100日MA(同107.68)・200日(同108.39)の関係で、期間の短い線(含むスポット)が長い線とデッドクロスの関係にある。

(5)終値<雲の下限(前週末108.19)、転換線(同107.40)<基準線(同107.96)、遅行線<26日前の実勢相場・・・「三役逆転」が出現。

(6)年初来安値101.18からの支持線が侵食されつつある。

(7)7日以降、高値・安値・終値が切り下がっている
 

○ドルの強気要因
 
(イ)スポット終値が下降チャンネルTR1-TR2のセンターラインCLでサポートされている。

(ハ)5月7日以降、106.00を下回っていない。

(ニ)終値では、フィボナッチ水準106.90(76.4%戻し、105.99→109.85)を下回っていない。
 

以上の点を踏まえ、今週は以下の様にまとめた。
 
*******今週のまとめ*******
 

下降チャンネルTR1-TR2の中で推移しているため、中期的には下値リスクが強い状況が続いている。

上値が確実に切り下がる中、相当に108円台が遠くなった印象を受ける。

ザラ場ながらチャートポイントの106.80を割り込んでいることもあり、上値の重たい展開が続こう。

一目関連では「三役逆転」現象が出現していることから、軟調地合いが継続する可能性が高いことを示唆している。

前週の安値106.65を下回る様であれば、重要水準の105.99を割り込む可能性がある。

6月相場では106円台で値頃感からの買いも入りそうだが、戻りが弱い様であれば、105.99が再び試されることになろう。

ドルの地合いが回復するとすれば、相場が107円台後半~108円台前半に入り込むことが条件となるが、
107円半ば近辺からは売りが出る可能性が高く、108円台までの反発は難しいか。

予測レンジ:105.20~108.16
 
*********************
 

Ⅳ.チャートポイント
 
**レジスタンス
107.26(7月10日の高値)
107.79(7月7日の高値)
108.16(7月1日高値)
*108.40[200日MA、61.8%戻し:109.85(6月5日高値)→106.08(6月23日安値)]
109.85(6月5日高値)
110.00(心理的節目)
*111.71(3月24日高値)
**112.23(2月20日高値)
**112.40(昨年最高値)

**サポート
106.65(7月10日)の安値
106.08(6月23日安値)
*105.99(5月6日安値)
105.20(61.8%戻し、上の値幅)
105.15(3月16日安値)
*105.00(サイコロジカル)
*104円台半ば(2018~2019年のサポート水準)
**101.18(フラッシュクラッシュ時3月9日の安値)

 

Ⅴ.今週のポイントとストラテジー・アイディア
 
●今週の注目材料
*米国
・FRB関連講演
7月15日:ベージュブック公表

・米経済統計
7月13日:6月財政収支
14日:6月CPI

・他
公表が遅れている財務省の「為替報告書」で中国が再び為替操作国となる可能性。(米中対立が本格化・・ドル売り)

香港国家安全維持法を巡っての内政干渉問題。(米中対立・・ドル売り)

新型コロナウィルス感染者の拡大・・・米株への懸念。(ドル売り)

トランプ大統領の姪による暴露本発売(14日)。・・・バイデン氏に有利な材料→バイデン氏は法人税増税を公約→米株下落懸念(ドル売り)
 

●今週のストラテジー
 
https://www.pro-fx.info/ef/2007012-3.gif

○基本ストラテジー
下降トレンドが継続しているため、依然として基本戦略はドルの戻り売りに置く。

推奨水準:短期戦略として107円台前半からの試し売り(浅目にロスカットを入れながらの売り上がり)

長目の戦略としては108円台前半~の戻り売り。
 
理由
(1)下降チャンネルTR1-TR2(日足チャート)が機能している。

(2) 「三役逆転」が出現している。

(3)明らかに107円台後半で上値が重たくなっている。

(4)スポット終値・25日MA(前週末107.29)・100日MA(同107.68)・200日(同108.39)の関係で、
期間の短い線(含むスポット)が順番に長い線とデッドクロスしている。

25日MAと100MAとのクロス関係は信頼性が高い。

デッドクロス中の25日MAと100日MAとの関係が逆転するまでは、
ドルの中期的軟調地合いに著変はないと見ている。

(5)年初来安値101.18を起点として3番目の支持線を引くことができ、ファン(扇)ラインの形状を成している。

3番目の支持線を下回ると、急速にドルの地合いが悪化する可能性がある。
・・・前回の参考図

(6)5月以降の相場でディセンディング・トライアングルが出現・・・参考図

(7)日銀短観(7月1日発表)の大企業事業計画の上期採算レートは107.86(下期は107.86、通年は107.87)と、
107円台後半から需給が緩い状況を示す。
 

注)利食い・損切りは個人のトレーディング・スタイルやトレーディング・スパンが異なるため、特に推奨水準はありません。

推奨水準は単なる筆者の分析結果であり、その水準での取引を勧めるものではありません。

投資の最終判断は自己責任で行ってください。
 

以上
 
https://www.fpnet-ec.com/assets/common/img/member/bbs/11/3606a5837779fdc6a04027a6dee17d69-2.gif

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為替相場研究会主宰

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