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FXコラム

2018.02.04

今週のドル円相場テクニカル分析

著者:為替相場研究会主宰


Ⅰ.先週の分析(先週のチャートと分析全文は先週のメルマガをご覧ください。
なお、当欄の先週は先々週を、今週は先週を指します)
→今週の予測は「Ⅴ.今週のドル円相場テクニカル分析」ですのでお間違えのない様に!

先週の分析のまとめでは、
「1月17日の安値110.19を付けた後のドルの戻りは111.48だが、
上値が111.55(38.2%戻し、113.75→110.19)近辺で限定されてきたことを示し、
引き続きドルの下値を試す展開を予測する」とした。

その上で、予測レンジを109.55~112.00に置いた。

実際の相場は、週前半にストロングサポートと見られていた110.00~110.15をブレイクすると、
週末には黒田発言(ようやく2%のインフレ目標に状況に近づいている)で108.28まで下落した。

黒田発言にはFEDに周回遅れ、そしてECBに半周遅れとなった日銀の苦しい立場が滲むが、
ドル売り(円買い)に反応しやすくなっている市場が束の間ドル売りに傾いたに過ぎないと思う。

簡単に言えば、円高が物価の上昇を抑えてしまう要因になることを考慮すれば、
(円高が進んでいる局面では)稚拙な発言でもある。

今回の黒田発言は、(2015年のドル最高値125.86に近い124円台後半で発した)
「実質実効相場から見れば、かなりの円安水準となっている」
とした発言とは明らかに異なる。

もっとも、
「如何なる発言や事象であっても、相場が一定の水準を超えてしまうと、
モメンタムがその方向に付いてしまうことがある」。

その点では、今回の発言は不用意そのものと言える。

この点を話すと切がなくなるので、
この辺りで当欄の目的であるテクニカル分析に話を転じよう。

重要なのは足下の相場水準をどう捉えるかである。

昨年の相場動向に照らして、考察してみたい。

(1)昨年の相場と現状水準からの考察

トランプラリーからの最初の安値は108.13(4月17日)だったが、
それ以降は同水準を目標として下値を試した。

ちなみに、108.13からは114.38(5月10日)までドルが反発。

第一回目のトライアルがチャート上のグリーンの丸であり、
その際は108.81(6月14日)が最安値であった。
→後に114.49(7月11日)まで反発。

第二回目のトライアルが赤丸であり、
その際は1カ月間108円台を試し続けてやっと9月7日に108.13(前述)を抜いて、
9月8日に107.32を付けている。
・・・相当に108円台で苦戦した。
→後に114.73(12月12日)まで反発。

(2)フィボナッチ水準からの考察
アベノミクス下でのドル円の最高値125.86(2015年5月)からの
最安値は99.00(2016年6月)である。

99.00から118.66(トランプラリー最高値)まで上昇した後の
50%リトレースメントが「108.83」である。

既に昨年に(最安値107.32を含んで)幾度も108.83を下抜いているが、
99.00→118.66という大きなレンジを考慮すれば、
ラフに108円台は重要水準となる。

(3)短期RSI(過熱感)からの考察

先週の9日間RSIは4日連続で30%を下回り、
そのうち2回20%台まで下げている。

過去の同RSIの傾向や現状の下降チャンネルR1-R2から見ても、
オーバーソールドになっている可能性が高い。
→今週のワンポイント・レッスン

(4)移動平均線からの乖離

本稿では25日MAを利用しているが、
スポット終値と中期MAとの乖離は重要である。

先週末の終値は108.62と、25日MAの111.66から3.02乖離しているが、
(3)と同様にオーバーソールドと言える乖離幅、乖離率(2.7%)と考えられる。

昨年初からのドルの急落局面において、
1月18日に終値で112.62を付けているが、
その時点の25日MAは116.45だった。

その際の両者の乖離幅は3.83、乖離率3.2%だったが、
その後ドルは115.62(1月19日)まで反発している。

両者の乖離幅3円、乖離利率3%超は大きな反発の兆しとして捉えておく必要がある。

以上の点から、足下の水準(108円台)は取り敢えず良い水準に達していると考えている。

但し、このことが
「この先、更なるドル安がないことを意味していない」点は強調しておく。

そうした理由としては、重要であった
「節目の110円を下回っていること」や
「コンティニュエーション・パターンのベアフラッグ(弱気フラッグ)が
生じていること」などが挙げられる。
・・・以下のドルのネガティヴ要素参照のこと

***まとめ***

11月の戻り高値(114.73)を付けて以降の2カ月半という長い期間において、
上値が重たくなったことを考慮すると、
「依然としてドルの弱地合いが継続する」と見る。

ただ、前述の(1)~(4)を考慮すると、今週は
「調整で一時的にドルが反発する局面がある」
と予測する。

もっとも、その反発があったとしても、それは前述した
下降コンティニュエーションの調整に過ぎないと考えている。

**予測レンジ:107.25~110.95

Ⅱ.先週のドル円相場(寄り付きは東京午前9時頃)

週初(29日):寄り付き108.61。

東京では前週の黒田発言(ややタカ派的発言)を受けて
118円台後半での上値の重たい展開。

NYでは米1月ダラス連銀製造業景況感指数が予想を上回ったことや
トランプ大統領の一般教書演説を控えてのポジション調整でドル買いの動き
となり、109.20を示現。

NY終値108.96。

30日:寄り付き108.95。

米10年債利回りが14年4月以来の水準に上昇したことがドルを下支えたが、
NYでは米株の下げ幅が拡大したことを受けて108.42まで下落。

その後はムニューシン財務長官の
「長期的に強いドルを支持」発言により、
ドル買いの動き。NY終値108.77。

31日:寄り付き108.75。

トランプ大統領の一般教書演説はややドル買いに反応。

FOMCでは景気判断や物価判断がタカ派的に受け止められ、
109.45まで上昇。

NY終値109.18。

2月1日:寄り付き109.19。

前日のNYの流れを受け継ぐ形でビッド気配。

こうしたなか、日経平均株価の大幅上昇を受けて一時週高値の109.75を示現。

NY終値109.42。

2月2日:寄り付き109.38。

日銀の買いオペが通常通りの固定利回り方式・無制限が踏襲されたことを受けて
(緩和政策に著変なしとの見方)、109円後半で円が軟調裏に推移。

NYでは1月米雇用統計のNFPが市場の予測を上回ったことや
平均時給が上昇したことを受けて110.47を示現。

その後は週末のポジション調整で反落。越週水準は110.17前後。

Ⅲ.ワンポイント・レッスン

第308回 「ベアリッシュ・フラッグに注目!」

http://www.pro-fx.info/ef/pic180204-12.gif

フラッグやペナントは、将来の比較的大きな(あるいは大きな)
相場を示唆するパターンであり、トレンドの一時休止(調整)です。

フラッグやペナント、ときにウェッジもありますが、
基本的に同じ意味合いで捉えて差し支えないと思います。

今回採り上げたベアリッシュ・フラッグは以前にも登場していますが、
年初のドル円相場でも出現しつつあるため、再び採り上げてみました。

ベアリッシュですから、ドル弱気のパターンです。

従って、この場合のフラッグやペナントは(ドル安局面の調整ですから)上向きとなります
(ドル高局面では下向きで、表現はブリッシュ・フラッグとなります)。

調整局面ですから横這いもありえます。

ところで、図が示す様に、昨年9月から相場が支持線Sを下に抜けてから、
ドルの下降が始まっています。

グリーンの楕円がフラッグに当りますが、
楕円1についてはベアリッシュ・フラッグと呼ぶには
若干無理があるかも知れません。

というのも、スポットが強い支持線Sを下回った(トライアングルを下放れた)のが一瞬で、
その後に出現しているからです。

ただ、その後に出現した楕円2はベアリッシュ・フラッグが
連続して出現する可能性を示唆しています。

先ずは、直前に(S線を下回った直後に)旗竿(ドルの急落)が立っており、
その前の安値(赤の水平線)を切っているからです。

そして楕円2の後に旗竿が立ち、その前の安値(赤の水平線)を抜いていることも、
そのベアリッシュ・フラッグが再度出現する可能性が高いことを示唆しています。

そこで問題は先週出現した楕円3です。

仮に絵に描いた様なベアリッシュ・フラッグが連続するのであれば、
今週あるいは来週中*に旗竿が立ち、赤の水平線(図の一番右下)を
下回る様な局面(赤丸)が見られることになります。

なお、楕円3では先週末に、ザラ場でその前の赤の水平線を僅かに上に抜いているため、
このパターンが崩れる可能性がある点には注意を払っておく必要があります。

注:*フラッグ、ペナント、ウェッジなどの調整期間は通常1週間~3週間です。

Ⅳ.長期相場分析(週足チャートをご参照下さい)

http://www.pro-fx.info/ef/pic180204-13.gif

トランプラリーで118.66(16年12月15日)を示現したが、
その以降のドルの上値は重く、昨年初から下降局面に突入した。

ドルは107.32(昨年9月8日、昨年最安値)で下げ止まった後の
戻り高値(現時点では11月6日に付けた114.73)を再度試す可能性も
残っているが、昨年11月以降では114円台に上値の重さが感じられる。

114.73を含めて昨年5月以降における大きなドルの反発局面は3回あったが、
いずれも114円半ばで止まっている。

2015年の最高値125.86近辺からの抵抗線R3が113円後半まで下りてきたため、
114.73~115.00を試す以前の難関が生まれている。

現時点ではトランプラリーの最高値118.66どころか、
心理的節目の115円もぐっと遠のいた印象を受ける。

新年に入り、ドルの地合いが悪化するなか、
「107.32→114.73」の61.8%戻しに当る110.15や心理的節目の110円を
下回ったため、昨年の最安値107.32や節目の105円が視野に入ってきた。

**上値メド水準
113.75(昨年12月12日高値)
114.73(昨年11月6日高値)
115.00(サイコロジカル)*
115.60(61.8%戻し、2015年最高値125.86&2016年最安値99.00)

**下値メド水準
107.32(9月8日安値)*
106.51(61.8%、99.00&118.66)
105.00(サイコロジカル)
103.20(78.6%、上記値幅)

Ⅴ.今週のドル円相場テクニカル分析

http://www.pro-fx.info/ef/pic180204-14.gif

先週の当欄では、
(1)昨年の相場と現状水準、
(2)フィボナッチ水準、
(3)短期RSI(過熱感)、
(4)移動平均線からの乖離、
4つの点からの考察を行い、
「(先々週の)相場水準は相当に良い水準(ドル安値という意味)に達している」
と結論付けた。・・・(1)~(4)の詳細は先週の当欄を参照

その上で、
前述の(1)~(4)を考慮すると、
「調整で一時的にドルが反発する局面がある」と予測した。

予測レンジは107.25~110.95。

実際の相場は分析のとおり、週末にドルが110.47まで反発した。

そこで問題となるのが、これでドルの下げが終わったと見るのかである。

先週のまとめの中でも同様のことを述べたが、
「2カ月間に亘って、ドルの上値が重かったことの結果が、
直近最安値の108.28(1月26日)を付けたわけで、
ドルの地合いが急速に回復するとは見られない」
というのが筆者の今のところの見立てである。

通常、相場が反転する局面では何らかのテクニカル・サインがあることが多い。

従って、この先ドルが地合いを回復し、
反転(反騰)するサインが出現しているのかがポイントとなる。

A・短い期間におけるポイントとしては、

(1)114.73(11月6日)からの抵抗線を抜いているか
あるいは1月8日の高値113.40からの抵抗線を抜いているか

(2)一目均衡表の雲を抜いているか
転換線は上向きながら基準線を抜いているか

(3)中期移動平均線(例えば25日MA)を抜いているか

(4)フィボナッチ水準はどうか

(5)短期RSIの水準やモメンタムはどうか

(6)調整は順調に行われているか

等々が挙げられる。

注:(1)~(3)主語はいずれもスポットあるいは(スポット終値)である

B・より長い期間でのポイントとしては、

(1)短中長期の移動平均線とのクロス状況はどうか

(2)週足終値が週一目均衡表の雲を抜いているか

(3)スポットが2015年の高値125.86を起点とする抵抗線を抜いているか

などが挙げられる。

まずは、Aについてだが、

(1)の後者、つまり113.40からの抵抗線を抜いている点ではどうかだが、
これは実現しており、ドル買いのサインである。

但し、気を付けなければならないのは、この抵抗線の勾配が急であるという点。

これは、下降チャンネルをR1-R2の下値メドであるR2を急速に
下回ったこととも関係するが、チャートでも示した様に先々週の相場が
オーバーシュートであったため、(先週の反発が)その反動であると解釈できる。

(2)雲の下限は先週末時点で112.60であり、ドル買いサインに該当しない。

転換線も横這いであり、基準線を上に抜いていない

(3)25日前の112円台であり、今週も25日MA(先週末110.88)が下降し続ける。

先週末時点ではスポットが同MAを抜く可能性もあるが不確か。

(4)一相場の起点114.73(11月6日)と直近最安値108.28という捉え方をすれば、
38.2%リトレースメントが110.76である。

ちなみに50%は111.53。

(5)9日間RSIは50%台まで戻しているが、モメンタム線で止められている。

昨年11月以降、ドルが堅調局面にあるときも70%を超えていないという
傾向があり、ドル高に持続性が期待できない

(6)調整面では、ベアリッシュ・フラッグが繰り返されており、
先週末時点では順調に行われている。

時間的調整もこのフラッグの出現で消化されている・・・ワンポイント・レッスン

そしてBについてだが、いずれもネガティヴである(ドルが反騰するサインない)

以上の点から、概ねドル買いのサインは出現していないことになるため、
依然としてドルの下降が再開する可能性が高いことになる。

もっとも、Aの中で(3)は25日MAが下降する可能性が極めて高く、
ドルが急落しない限り、ブレイクする(スポットが中期MAを上抜く)
と見られる。

とは言え、その辺りのダマシはしばしば見られる現象であって、
トレンド転換を決定づけるサインとするのは時期尚早と言えよう。

***まとめ***

今週は、Bの点を中長期のドルのネガティヴ要素に置きながら、
Aの(3)以外の点もドルのネガティヴ要素として捉えて置くことにする。

先週末110.47まで上昇しているため、そこを再度試し、
そして同水準をブレイクする可能性もあるが、
今週初(5日)の寄り付き以上のドル高水準は上髭と見る。

基本的に、「依然としてドルに下方圧力がかかり続ける」と予測する。

この際、気を付けたいのは、現状ではベアリッシュ・フラッグが連続しているため、
ドルが急速に下落する(旗竿が出現する)可能性がある点
・・・ワンポイント・レッスン

**予測レンジ:107.25~111.00

**ドルのネガティヴ要素(上記と一部重複)
(1)2015年6月のドル高値125.86近辺からの抵抗線
(週足チャートのR3)が113.50近辺まで下降している。

(2)115円が一段と強い心理的節目になっている。

108.13(4月17日)以降の戻り高値水準が114円半ば
(114.38:5月10日、114.49:7月10日、114.73:11月6日)
で抑え込まれている。

(3)114.73からの抵抗線Rが先週末112.70前後まで切り下がり、
一目均衡表の雲(先週末の雲は112.60~112.75)と重なっている。

関連では、週足が週一目均衡表の雲(先週末の雲は109.09~111.69)の中で推移している。

(4)支持線Sと抵抗線R1で形成されていたトライアングルが下に放れている

(5)スポットが下降を続ける25日MA(先週末110.88)以下で推移している

(6)9日間RSIが下方モメンタム線で上昇を止められた

(7)下降トレンドの一時休息であるベアリッシュ・フラッグが連続して出現している

(8)下降チャンネルR1-R2のセンターラインのCLを抜いていない

**ドルのポジティヴ要素(上記と一部重複)

(1)100日MA(先週末112.30)が200日MA(111.73)を小幅上まっているため、
長期的に先高感が多少残っている

(2)アベノミクス下でのドル円の最高値125.86(2015年5月)からの
最安値は99.00(2016年6月)だが、そこからの戻り高値118.66
(トランプラリー最高値)との50%リトレースメントが108.83である。

この先、ラフな水準として108円台が下値メドとなり得る。
→先週は108円台からの反発の可能性を予測

既に昨年に(最安値の107.32を含めて)幾度も108.83を下抜いているが、
99.00→118.66という大きなレンジを考慮すれば、108円台は重要である。

ちなみに、106.51(61.8%リトレースメント、99.00→118.66)の存在も無視できない

昨年、108.13(4月17日)、108.81(6月14日)、
そして107.32(9月8日)を付けた後、
ドルが反発している点には要注意。

(3)下降チャンネルR1-R2の中に戻っており、
相場が巡航速度で下降する可能性がある。

その場合、上値メドのR1を目指す可能性がある。

ただ、それ以前にセンター・ライン(先週末111円前後)を抜く必要がある。

(4)25日MAが急速に下降しているため、スポットが同MAを抜く可能性が高い

Ⅴ.チャートポイント
**レジスタンス
110.76(38.2%、114.73&108.28)
111.00(先週末の下降チャンネルR1-R2のセンターライン)
111.18(1月22日の高値)
111.53(50%、114.73&108.28)
112.26(61.8%、114.73&108.28)
113.00(先週末のR1線水準)
113.40(1月8日高値)
113.75(昨年12月12日の高値)
114.10近辺(2015年最高値125.86からの抵抗線、週足R3)
114.73(昨年10月27日の高値)*
115.00(サイコロジカル)*

**サポート
108.28(1月26日の安値)
107.32(昨年9月8日の安値)**
106.51(61.8%リトレースメント、99.00→118.66)
105.00(心理的節目)

以上

 

 

(注意)当記事は新イーグルフライから抜粋した不定期掲載のため連続しておりません

為替相場研究会主宰

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