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FXコラム

2018.07.02

ドイツ政局危機

著者:松崎 美子


本記事は、新イーグルフライから抜粋したものです。

 

***  先週のEUサミット

 

6月28-29日にEU首脳会談(サミット)が開催されました。本来であれば、このサミットは、英国のEU離脱(Brexit)の中で最も解決が難しい「アイルランド国境問題」に関する合意を取り付けることが最大の目的でした。

しかし、サミット開催10日くらい前に、ドイツでは難民問題の解決をめぐり、戦後70年近く姉妹党であったCDU党とCSU党との連立崩壊危機が起きました。詳しくは私のブログに書いてありますので、お読みください!
http://londonfx.blog102.fc2.com/blog-entry-5675.html

 

この難民問題について、CSU党はメルケル首相に対し「2週間」という時間制限を言い渡しました。この時間制限は、7月1日が最終日です。そのためメルケル首相は急遽6月24日に難民ミニサミットを開催。そして、6月28-29日のサミットのメインテーマは、Brexitから難民サミットへと急遽変更。

 

結論から書きますと、6月28日夕食会終了後から、翌29日午前4時30分まで延々9時間に渡り協議され、ようやく難民問題について暫定合意を取り付けることに成功した模様です。そして、この成功を受け、ユーロが買われたという訳です。

合意内容は、

・EU加盟国に入国した難民は、EU難民センターに移動。センターの場所は未定

・難民受け入れに手をあげる国があれば、難民センターではなく、そこに行って難民申請が出来る

・北アフリカにも難民センター設置を計画、候補地はモロッコ

・難民センター設置に積極的な国に対し、EUは補助金を支給

・アフリカのモロッコ リビア アルジェリア エジプト  ナイジェリア  チュニジアにも、難民申請施設を設置する予定

 

***難民問題解決を急ぐ重要性

 

交渉期間の残り時間が少なくなって来ているBrexitを無視してまで難民問題について話し合ったEUサミット。その理由は、短期的と中長期的両方ありそうです。

 

メルケル首相はドイツの首相というより、「ヨーロッパの首相」という立場です。短期的な理由としては、7月中旬にはベルギーでNATO会議、フィンランドで米露サミットが開催されるため、トランプ米大統領の訪欧が控えています。ドイツは訪問先に入っておりませんが、トランプさんの滞在中、ヨーロッパの首相であるメルケル首相の権威に傷がついたままでは、マズイ・・・・と欧州政府関係者が判断したと考えられます。

 

中長期的には、2019年5〜6月に欧州議会選挙が実施されます。先日のECB理事会でも、最初の利上げ時期として、「2019年夏の間か、それ以降」とわざわざ時間軸政策を打ち出しましたが、その背景にはこの選挙結果をきちんと見極めてから金融政策の変更をする方が安全であると考えたのでしょう。つまり、少なくともこの選挙が終わるまでは、メルケル首相が「ヨーロッパの首相」としての権威を持ち続け、ヨーロッパの政治安定を継続して欲しいというヨーロッパ人の気持ちの現れだと思っています。

 

*** 事態は一転

 

今回の難民問題を巡りメルケル首相と対立状態にあったCSU党の党首でありドイツ政府の内務相であるゼホーファ氏が辞任の意向を発表しました。

これを受け、月曜日の欧州時間にメルケル首相は記者会見を行うようです。どういう結果になるかは現時点ではわかりませんが、この辞任の意向を受け、ユーロは下落。

松崎 美子

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