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FXコラム

2018.08.07

イタリア国債利回り、先週3%台へ

著者:松崎 美子


本記事は、新イーグルフライから抜粋したものです。

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先週イタリア政府は、来年度の予算案について話し合いを持ちました。特に最終日金曜日の会議には、コンテ首相・ディマイオ副首相/労働相・サルビーニ副首相/内務相・トリア経済相・モベーロ外務相・サボナEU担当相が出席したと伝えられていますが、欧州委員会が定めた財政規律を重視し、歳出減を主張するトリア経済相と、選挙公約に基づき歳出拡大を容認するディマイオ副首相とサルビーニ副首相の対立が鮮明になった模様です。

 

先週、予算案協議が始まった頃から、歳出増を主張している2人の副首相の動きを先取りする形でイタリア国債が売られていました(国債利回り上昇)。しかし、金曜日には、経済相と2人の副首相の対立が鮮明になったことを受け、イタリア2年物国債の利回りは1%台へ急上昇(国債価格は下落)、同様に10年物国債利回りは久しぶりに3%台へ突入しています。

 

予算案を欧州委員会へ提出する期限は、10月15日。そして、9月中に概要を事前発表する方向で動いているようです。

トリア経済相は、GDP比132%まで膨らんだ公的債務の削減に精力的ですので、9月の発表までは予算案の最終内容を巡り意見の対立が続くと見られており、新たな辞任劇が繰り返されるかもしれず、油断は禁物です

 

*** イタリア財務省、国債バイバックを実施

イタリア10年債利回りが3%を越えた金曜日、イタリア財務省は通常のオペレーションの一環として、総額9億5000万ユーロのイタリア国債買い戻し(バイバック=既発国債の買入)を行いました。この日のバイバックは、2年~4年物国債が対象となりました。

財務省によるバイバックは、今年3回目であり総額200億ユーロを超える規模となっています。最初のバイバックは、5月末に5つ星運動と同盟の連立政権が誕生する可能性が高まった時、投資家の伊国債売りが加速したため、財務省がバイバックに出動。

ちなみに、8月3日のバイバックは、予告なしに実施され、ヨーロッパ時間が終了してからの事後報告となっています

 

*** 今後の注意点

今後予算案内容を煮詰める過程で歳出増を容認している2人の副首相の案がより重視された場合、トリア経済相の辞任劇が繰り返され、イタリア国債の売りが加速することも考えられます。そして国債利回り(長期金利)の上昇は、イタリア国債を大量に保有する国内の民間銀行の収益逼迫にもつながるため、イタリア株式市場の中でも特に金融株の下落が懸念されることになるでしょう。

そして私があらためてここに書く必要もありませんが、長期金利上昇は、政府の財政運営をますます難しくするため、イタリアのGDP経済先行きに影を落とすかもしれません。

歳出増を主張する2人の副首相は、「減税を含む歳出増によりイタリア景気は改善するため、決してイタリア株や国債が売られ続けることはない。」という考え方を披露しており、今週月曜日にディマイオ副首相は、「RESPECTING FISCAL RULES IS NOT THE PRIORITY IN NEXT BUDGET (Reuters News) 財政規律順守は、予算案作成において優先事項ではない。」と繰り返し発言しています。

参考のために、今年3月4日に総選挙が実施されてからのイタリア10年物国債利回りのチャートを添付いたします。

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松崎 美子

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