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FXコラム

2018.08.10

英国のEU離脱が「白紙離脱」にならなければ、全財産投げ出す覚悟?

著者:松崎 美子


本記事は、新イーグルフライから抜粋したものです。

————

ハーグリーブ・ランズダウン という総合投資サイトのオーナーであり、英国で12番目に大富豪のハーグリーブズ氏は本日、

「政府はBrexitに対し全く自分達の意見を持っていない。自分の全財産は36億ポンド (約5400億円) あるが、それを全部賭けても構わない」

と発言しています。

この人はもともと「離脱」支持で、2016年の国民投票前に、「離脱支持」グループに5億円規模の寄付をしたくらいの方です。

最近、この手の「白紙離脱」を示唆する発言が非常に増えており、ポンドにネガティブに働いています。

*** 最近の「白紙離脱」関連発言/報道

1)  7月19日 欧州委員会「白紙離脱」に関する報告書を発表
欧州委員会は、白紙離脱に関する警告を載せた15ページに及ぶ報告書を発表。

報告書:
http://europa.eu/rapid/press-release_IP-18-4545_en.htm

 

そこで欧州委員会は、EU加盟各国と住民そして域内の企業に対し、万が一「白紙離脱」になった場合に備えるよう警告を促した。確認はされていないが、現時点で準備に取り掛かっている国は、アイルランド共和国・フランス・ベルギー・オランダ・ドイツ・ポーランド・イタリア、そしてギリシャと言われている。

 

2)   7月25日 ラーブ新Brexit担当相、議会証言で「白紙離脱」に関して言及
Brexit特別委員会での議会証言で、ラーブ新Brexit担当相は、「万が一に備えて、英国政府は特に生鮮食品を備蓄することになるかもしれない。白紙離脱に備え、食品会社と連携プレーを することになるかもしれない。」と発言している。

 

3)   7月25日 ハンコック保健相、「白紙離脱」に関して言及
同じ日、ハンコック保健相も、「白紙離脱に備え、薬品や医療器具の備蓄を製薬/医療関係会社に御願いするつもりだ。」 と発言している。

 

4)   8月3日 カーニー総裁インタビュー
この日、BBCラジオのインタビューに答えたカーニー総裁は、「英国が欧州連合(EU)と合意できないままEUから離脱するリスクは、不快なほどに高い。」との認識を示した。

 

5)   8月3日 メイ首相、マクロン仏大統領と非公式会談
イタリアで休暇中であった英国のメイ首相は、休みを1日早く切り上げ、フランス大統領別荘があるフランス南部の島でマクロン大統領と非公式会談を行なった。今回の訪問は突発的なものではなく、これに先立ちラーブBrexit担当相とハント外務相が同じ週にフランスを訪問し、地ならしをしたと言われている。

 

会談の詳細は明らかにされていないが、一部の報道によると、メイ首相はマクロン大統領に対し、英国が7月12日に発表したBrexit報告書/白書* の内容をEU側が認めるよう御願いし、もしそれが出来なければ英国は「白紙離脱」の選択しか残っていないと強く主張したと言われている。

ただし、欧州委員会のヴァルニエ主席交渉官を差し置いて、マクロン大統領が合意する事はあり得ないため、大統領はあくまでも交渉の主権はバルニエ氏にあると伝えたとも言われている。

 

今回メイ首相がわざわざマクロン大統領を選んだ理由は、EU加盟国の中でEU統合に1番精力的に取り組んでいるのが同大統領であるからだと言われており、もし同大統領が少しでも妥協の姿勢を見せれば、今後の交渉がスムーズに行われることを狙ったようだ。

* Brexit報告書/白書の概要

・ 英国は2年間の交渉期間が終了する2019年3月29日にEUから離脱する
・ 人の移動の自由は制限され、英国の国境監視は英国の手に戻ってくる
・ 毎年多額の拠出金をEUに支払っていたが、その必要がなくなる
・ ビジネスや企業活動に優しい関税モデル
・ 世界各国と独自の通商交渉が結べる自由を取り返す
・ EUと英国との間に自由貿易地域を創設し、モノや農産物などに共通のルールを設定することが望まれる
・ 消費者や労働者の権利を守り、環境に優しい基準作り
・ 新規のルールや規制の導入/適用に関しては政府の判断が優先される
・ EU共同農業政策と共同漁業政策から離脱する
・ 欧州憲法裁の管轄から外れ、英国最高裁の優位性が確保される
・ アイルランド共和国と北アイルランド間には、ハードボーダーは、ない
・ 国民の安全のためにも、EUとの安全保障における協力は継続する
・ 外交政策と防衛政策は英国独自の内容となるが、できる限りEUとも協力関係を密接にする

 

6)   8月5日 フォックス貿易相のインタビュー
英タイムス紙日曜版のインタビューで、フォックス貿易相は、「英国が白紙離脱するチャンスは60%に上るだろう。」と語った。この発言を受け、週明け8月6日のポンド相場は、大きく下がった。

 

60%という具体的な数字を出したこともポンド下落に拍車をかけたが、もう一点フォックス氏の1年前の発言を英国人は忘れておらず、それがさらにポンド売りに結びついたと考えられる。

同貿易相は昨年7月に、「EUとの貿易交渉は、人類の歴史の中でもっと簡単に解決される問題である。」と語っていた。しかしわずか1年でここまで態度を硬化したことに、英国に住む我々は心から驚いたのである。

松崎 美子

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